「ピッチャー陣が怒るよ」西武FA不参戦の姿勢に球界OBからも疑問の声 「力になる」として推薦されるFA戦士とは
49勝91敗3分けと歴史的な低迷にあえいだ西武のオフの補強戦略が話題を呼んでいる。監督交代など厳しいシーズンとなった今季はチーム打率がリーグワーストを更新する「.212」、チーム本塁打「60」はいずれもリーグワーストと課題は打線であることが明白となっている。 【動画】岡田監督の”つぶやき”が注目を集めているシーン 新任の西口文也監督もオフの補強には打線強化を打ち出していたが、このたび球団フロントは今オフのFA補強を封印。外国人補強に力を入れていく方針が伝えられた。 西武の補強戦略には球界内からも様々な考察の声が上がっている。 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は11月20日に自身のYouTubeチャンネルに「西武が今オフFAからの撤退を発表…!!『これはファンも投手陣も怒るよ…』獲得濃厚だった阪神原口選手の去就はどうなる?【FA】」と題した動画を更新。西武の補強戦略について独自の見解を語っている。 高木氏は補強に関して「絶対いるよ。新しい血を入れて、いいバッターを若い選手に見せた方が絶対に勉強になるし、力になる」と、若い選手が多いチーム状況を見ても必要と力説。 その上で西武フロントがFA不参戦の姿勢を見せたことに触れ、「マネーゲームになるような選手にいけと言っているんじゃなくて、原口は全然使えるし、いいバッターだよ。DHでもファーストでも使えるし、そら原口はいかなきゃいかんやろう!」と続けた。 阪神からFA宣言した内野手、原口文仁をめぐっては地元埼玉の縁もあり、打撃に不安を抱える西武が獲得に乗り出すと見られていたが、見送ったとされることに疑問の目を向けた。 高木氏は西武の若手野手陣も育成にはもう少し時間がかかるという展望も示しつつ、「ファンならび、ピッチャー陣が怒るよ。あれだけ点取ってくれなくて投げてるんだから、点取れるような選手取ってきてよって」といずれにせよ打撃の底上げは必要という見方を示した。 原口は推定年俸3100万円で人的補償も必要ないCランクと見られる。 在籍の阪神では今季は5月16日の中日戦(バンテリン)でも「4番・一塁」として先発出場。4点リードで迎えた6回一死一、二塁のチャンスに打席が回ってくると、相手3番手、根尾昂の直球を捉え、3ラン、この試合4打点をマークしたことも大きな話題を集めた。 シーズン最終戦となったCSファーストS第2戦でもすでに退任が決まっていた岡田彰布監督の前で、9回に代打ホームランを放つなど、勝負強さを示した。 高木氏は「(原口は)勝負強いし、頼りになると思うけど、これは球団の判断だから」と理解を示しながらも、繰り返し「今から言っとくよ。原口は力になる」と断言。 西武の外国人補強といえば、今季はヘスス・アギラ―、フランチー・コルデロの両助っ人が機能せず。外国人補強に注力するといわれる中で「変な外国人獲ってくるよりは、堅いとこいった方がいい」と実績のある日本人野手獲得を勧める場面も。 いずれにせよ、来季こそ歴史的な低迷から脱却することが求められている。西武の補強戦略は今後も様々な点から注目を集めそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]