【実録】「退職して逃げたら人生終わりだ!」なぜ人は「ブラック企業」から抜け出せないのか? 8年間の勤務経験をもとに筆者が解説
会社側の要因
会社側の言動が要因となって、ブラック企業を辞められないケースは以下のようなものが考えられます。 ●会社側の執拗な引き止めや脅迫、退職届の不受理など 筆者の場合も、ブラック企業に勤めた8年間で5回程度は退職を申し出たことがありました。ブラック企業という認識はありませんでしたが、それでも心身ともに悲鳴をあげていたのです。 会社側から、世間一般的な「○○月まで忙しいからいてほしい」といった優しい引き止めはありません。「ここで辞めたら人生終わり、逃げ続ける人生になる」「ここより条件のいい職場なんてない、以前辞めた△△さんも今は苦労している」など脅迫のような説得を受け、最終的には「逃げずにがんばります」と返答してしまうのでした。
ブラック企業だと思ったら早めに転職活動を
ブラック企業は年数が経てば経つほど抜け出しにくくなります。人間には「サンクコスト効果」が無意識にあります。サンクコスト効果とは、成果を回収できないのに、それまでにかけた費用や時間がもったいなく感じて辞められない状態に陥ることです。 筆者の勤務していたブラック企業でも、少しずつ労働環境の改善はおこなわれているようです。しかし思いきって労働者側が会社を変えれば、数年も待たずに、労働環境を改善できます。 転職活動をおこなうことにリスクはありません。ブラック企業だと感じたら早めに行動しましょう。 出典 厚生労働省 労働条件に関する総合情報サイト 確かめよう労働条件 Q&A 「ブラック企業」ってどんな会社なの? 日本労働調査組合 ブラック企業に関する労働調査 2021年9月 執筆者:古澤綾 FP2級
ファイナンシャルフィールド編集部