〔東京外為〕ドル、153円台後半=実需買いで上昇(12日正午)
12日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需の買いが優勢となり、1ドル=153円台後半に上昇した。正午現在は153円80~81銭と前日(午後5時、153円63~64銭)比17銭のドル高・円安。 前日の海外市場では、欧州時間は東京終盤の流れを引き継ぎ、153円80銭台まで買われたが、その後は153円50銭台に緩んだ。米国時間はベテランズデーで取引が薄くなる中、153円90銭台まで値を上げる場面があったものの、買いは続かず、終盤にかけては153円60銭台に伸び悩んだ。 この日の東京早朝は153円60~70銭台で推移した後、売りが優勢となり午前9時前に153円40銭台まで下落した。売り一巡後は、実需買いが優勢となり、仲値公示にかけて153円90銭前後に上昇。その後も買いが続きいったん154円台に乗せたが、利益確定や持ち高調整の売りに押され、153円80銭前後に水準を切り下げた。 市場では「新規の材料がない中、米大統領選で勝利したトランプ前大統領への政策期待からドルが買われやすい地合いになっている」(資産運用会社)との指摘があった。ただ、「154円台に近づくと利益確定や持ち高調整の売りが厚い」(外為仲介業者)として、154円台に乗せた後は上値が重くなった。 午後も特段の材料は見当たらないものの、「トランプ氏の景気刺激的な政策への思惑から、ドル円は底堅く推移するのではないか」(先の資産運用会社)との声が聞かれた。 ユーロは朝方に比べ対円で小動き、対ドルで下落。正午現在、1ユーロ=163円69~71銭(前日午後5時、164円23~25銭)、対ドルでは1.0643~0643ドル(同1.0689~0690ドル)。