干ばつに揺れるナミビア...政府の野生動物殺処分計画が激しい反発を呼ぶ理由
PETAに対するナミビア政府の見解
トロフィーハンターの気配あり ナミビアの干ばつは深刻な状況だ。過去100年で最悪の干ばつを受け、ナミビア大統領は2024年5月22日、非常事態宣言を出した。 食糧備蓄は危機的に少なく、人口の半数近くが飢餓に直面している。国連と米国政府は、他のパートナーとともに、特に栄養失調の子どもたちの救済に取り組んでいる。 しかしPETAは、こうした問題に対処しようとして殺処分を行うことの効果に疑問を呈している。「数百頭の動物の肉では、この災難に対処することはできない。また、人間や家畜の水源と、ナミビアの国立公園に生息する野生動物たちの水源は同じではない」とベイカーは言う。 PETAはまた、殺処分の背後に「不純な動機」がある可能性についても懸念を示している。トロフィーハンター(個人的な記念品を目的として野生動物を狩猟する人々)が、料金を支払って動物を殺すことが認められているのではないかというのだ。「利益が、この残酷な計画の原動力になっているかもしれない」とPETAはウェブサイトで示唆している。 ナミビア政府はまだ、こうした疑惑に反論していないが、環境・林業・観光省は、8月最終週の声明で殺処分計画を擁護した。「この取り組みは必要であり、ナミビア国民の利益のために天然資源を利用するという、憲法上の義務に沿ったものだ」と同省は述べた。
トム・ヘイワース