なぜ横浜DeNAは筒香のポスティングによるメジャー移籍を容認したのか?
球団がここまで具体的に発表したというのに筒香のコメントは慎重だった。 「まだシーズンが終わったばかりですし、僕自身も頭のなかで、しっかりと今年のことを整理したい。まだどうなるかわからないし、そっちの思考回路にはなっていません。相談したい方もいます。そこから自分で決められたらなあと思います」 それでもメジャー移籍を容認してくれた横浜DeNAに対しては感謝の意を示した。 「今年でベイスターズの10年が終わりになる。感謝の気持ちしかない」 今後、タイミングを見ながらポスティング手続きに入り、メジャー球団の入札を待って交渉に入ることになる。過去に外野手のメジャー挑戦は、イチロー、松井秀喜、青木宣親の3人だけで、強打の外野手となると、ヤンキースの松井秀喜以来。それだけ狭き門だが、メジャーの複数球団が、2017年のWBCで、3本塁打、打率.320の数字を残した活躍を評価。その後、筒香の動きをマークしてきたメジャー球団も少なくない。 「日本人投手のような巨大契約は無理だろうが、メジャー契約は勝ち取れるのではないか」というメジャー関係者の見方がある。 CBSスポーツは、この日、さっそく筒香のメジャー移籍が容認されたニュースを発信。 「大リーグで成功するチャンスは外野手が高いと見られている」とし、獲得の可能性があるチームとして、ホワイトソックス、インディアンス、ロッキーズ、ジャイアンツ、マリナーズの5球団を挙げていた。 一方で複雑な心境だったのは続投が正式に決まったラミレス監督。試合後に南場オーナーから続投を正式要請されて受諾したが、1年契約で「来年こそ優勝」のノルマを課せられた。 「戦力としてだけでなく、チームキャプテンでもある彼の穴埋めは簡単ではない。いろんなオプションを考えながら戦うシーズンになるだろう」 フロントサイドは、筒香の抜ける穴を埋めるため、外野手を中心にFA選手の本格調査をスタートさせることになるが、そのオフの補強の成否も、横浜DeNAの来季の戦いに大きな影響を与えるだろう。