「技術の差に愕然。“絶望感”すら感じました」。ゴルフを究めたいなら行くしかない? 有村智恵が語る米LPGAツアーの魅力!
日本人選手の米LPGAツアー挑戦が目立つ近年。では、なぜみな海を渡るのか、魅力はなんなのか、実際に米LPGAツアーで戦っていた有村智恵に話を聞くと「レベルアップのために行くべき場所」と話す。「月刊ゴルフダイジェスト」2月号の別冊付録「米LPGAツアーガイドBOOK」から一部抜粋して、「みんなのゴルフダイジェスト」読者にお届けしよう。
有村智恵
JLPGAツアー14勝。2013年から米LPGAツアーに参戦し同年シード権獲得。14年シード権喪失し、15年は下部ツアーで戦う。16年に国内ツアー復帰。
有村智恵に聞いた一問一答 !
――有村プロがLPGAツアーに挑戦した頃は、スポット参戦が多かったんですね。 有村 そうですね。私も(米LPGAツアーに行かずに)日本でずっとやるだろうと思ってましたね。何より観客の多さが日本のほうが多くてその中でプレーする楽しさを感じていたんです。でも初めて米LPGAツアーに参戦した際、自分は日本でそれなりの成績を出して臨んでいるという自負があったのに、試合では、自分の技術の引き出しの少なさに“絶望感”を覚えて日本に帰らされたんです。 自分がすごく下手に感じて。悔しさもあって日本で技のレパートリーを増やそうと思っても、日本の試合ではそういう技を求められる状況が少ないわけです。じゃあ、そこを究めるためにはアメリカに行くしかないってなって本格参戦を決めたんです。 【1】有村が考えるLPGAツアー 「楽しいのは日本。技術を磨けるのがLPGAツアー」
――その時にLPGAツアーで感じた差は何ですか。
有村 一番はアプローチです。例えば西海岸の芝は北海道の洋芝とはレベルが違うまとわりつくねちっこさがあったり、地面が硬いのでフェアウェイからでも、クラブを綺麗に入れないと寄らないような状況とか多くのバリエーションが必要なんです。そういう技を練習できる環境がアメリカには整っているんです。だからアプローチ練習は何時間も費やしてもまだ足りず、これもやりたいあれもやりたいということが出て来て、すごく楽しかった記憶があります。 【2】有村が考えるLPGAツアー 「コース、文化、移動距離……日本とは異なることがほとんどだった」