「技術の差に愕然。“絶望感”すら感じました」。ゴルフを究めたいなら行くしかない? 有村智恵が語る米LPGAツアーの魅力!
――“究める”ために米LPGAツアーに挑むこととなりましたが、ツアーで最も大変だったことは何ですか。
有村 移動ですね。例えば西で試合があって次に東で試合がある時は、夜の8時便だと東に着くのが夜中の2時、3時。この移動時間が当たり前でしたし、ロストバゲージのリスクも高いし大変でした。そして英語もストレスでした。キャディがアメリカ人だったので英会話もですけど、欧米は自分の意見をハッキリ言う文化なので、それが大変で。日本だとコーチやキャディさんに「私の今のゴルフどう? 何が悪いと思う?」とこちらが聞いて答えを求めるけど、海外では逆に「アナタは何を、どうしたいの?」って聞かれるんです。 基本的に、受け身の姿勢だと何もしてもらえないし、何も教えてもらえない。私は元々受け身の性格だったので、最初はそれに戸惑い、孤独感もありました。2年目からは頑張って輪の中に飛び込んでいくとすごくウェルカムで、英語があまり喋れなくてもそれなりにコミュニケーションを取ってくれて。それからツアーも楽しくなりましたね。
メジャーの初戦の「シェブロン選手権」は池ダイブが恒例
優勝者の恒例行事“池ダイブ”、最初は88年の勝者のエイミー・アルコット。当時のミッションヒルズCCは後に池底をコンクリート敷きにして優勝者は綺麗な水へ安心してダイブできた。現在のザ・クラブ at カールトンウッズは自然の池でウミヘビがいるとも言われているので、優勝者は“決死のダイブ”となる。
LPGAツアーの歴史:1
始まりは約60年前にさかのぼる 全米女子プロゴルフ協会(LPGA)ツアー創設75年目の2025年シーズンは、全35試合で賞金総額は1億3100万ドルで過去最高額を更新。
LPGAツアーの歴史:2
日本人は過去最多人数で世界4番目の勢力 TOTOレディス優勝で出場権を勝ち取った竹田麗央を含め、日本選手のシードは8人。アメリカ、韓国、タイに次ぐ一大勢力となった。
LPGAツアーの歴史:3
日本人はトータル60勝を挙げている 日本人優勝者は20人で通算60勝。最多17勝の岡本綾子は1987年に米国人以外で初の賞金女王に。9勝の宮里藍は2010年に日本人年間最多5勝を挙げ同年世界ランク1位に。