あこがれのコンサルに未経験で転職→「大活躍する人」と「お荷物になって絶望する人」の決定的な違い
● ビジネススキルの「基礎」ですら 中途半端では生き残れない 結論を先に述べると、事業会社からコンサルに転職して失敗する人は、そもそものビジネススキルの「基礎」が不足している。 例えばコンサルファームは、Excelでの表計算、PowerPointでのスライド作成、Wordでの議事録作成といった初歩的なスキルですら、非常に高いレベルが求められる。 マクロや関数を学ばず手入力でExcelを使ってきた人、プレゼン資料に長い文章をベタ打ちしてきた人、会議の内容を論点ごとに整理せず、議事録にそのまま書いてきた人――。そうした人々は、運よく面接をクリアできたとしても、入社後にカルチャーショックを受ける。まずはここで躓いてしまう人が多い。 これらは中途入社後の研修でも教わるが、手取り足取りレクチャーしてもらえるわけではない。あくまで確認レベルである。本記事を読んで危機感を覚えたコンサル志望者は、書籍などで基礎固めをすることをお勧めする。 同様に、特に戦略系のコンサルファームでは、財務会計やITの基礎知識が不足している人も苦労することが多い。例えば「EBITDA」「損益分岐点売上高」といった基礎的な会計用語が分からないと、クライアントの経営を支援するプロジェクトに貢献するのは難しい。 昨今のプロジェクトでは「経理・財務部門のDX」を目的とした案件も多いため、簿記2級程度の財務会計の知識や、基礎的な「企業価値評価」の知識、そして「ITパスポート」合格レベルのIT知識は身につけておきたい。 ただし、ここが面白いところなのだが、これらのベースがそろった人の中でも、事業会社からコンサルティング転職して成功する人・しない人が分かれてくる。両者を分ける要素は次の3つである。 (1) 自身の得意分野や強みが明確になっている (2) 社内でかわいがられる人間力がある (3) 「組織に貢献しよう」という前向きな姿勢がある 順番に詳しく説明していこう。