社会で子ども養育を 里親会が街頭で呼びかけ
実親と暮らせない子どもを養育する里親制度について知ってもらおうと、里親でつくる「和歌山県里親会紀南支部」と「里親支援センターほっと」は3日、田辺と串本、新宮3市町の計4カ所で街頭啓発をした。 【「里親制度」知って 10月、菓子配って啓発、支援センターほっと、和歌山・紀南の記事はこちら】 「里親の日」(4日)の全国一斉里親制度啓発キャンペーンの一環で、活動はコロナ禍の影響で5年ぶりとなる。田辺市下万呂のスーパーマーケット前では、同支部の吉田拙堂支部長やほっとと紀南児童相談所、各市町の担当職員ら計8人が2カ所に分かれ、買い物客に里親制度などを説明するパンフレットやリーフレット、啓発グッズを手渡し、理解や支援を呼びかけた。雨の中、約1時間で約300人に配った。 10月は「里親月間」で、パネル展を田辺市の文化交流センターたなべる(23日まで)とよりみちサロンいおり(31日まで)、ビッグ・ユー(同)、串本町役場(同)、新宮市役所(8~31日)▽相談会をビッグ・ユー(23日午前10時~午後4時)とよりみちサロンいおり(9日と21日午前10時~正午)、新宮市福祉センター(16日と22日午後1時~3時)、上富田町岩田公民館(18日午前10時半~午後0時半)▽田辺、みなべ、新宮3市町のカフェや菓子店の協力で焼き菓子とパンフレットを配って啓発―なども予定している。 里親は家庭的な雰囲気を求める子どもにとって必要だが、まだまだ児童養護施設や乳児院で暮らす子どもが多く、吉田支部長は「ここ数年里親制度の認知度は高まり、里親も増えてきているが、もっと多くの人に関わっていただけるとありがたい。紀南は温かみがあるので、社会全体で子どもを育てようと思ってもらえればと思う」と話す。
紀伊民報