〔米株式〕NYダウ続伸、191ドル高=ナスダックは安い(6日午前)
【ニューヨーク時事】6日午前のニューヨーク株式相場は、米利下げ期待が高まる中を続伸している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比191.45ドル高の3万8998.78ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は58.40ポイント安の1万7129.50。 米労働省が朝方発表した新規の失業保険申請は、1日までの1週間で前週比8000件増の22万9000件となり、2週連続悪化。市場予想(ロイター通信調べ)の22万件も上回った。今週発表された一連の雇用関連指標が労働市場の軟化を示唆する内容だったことを受け、米利下げ観測が拡大。相場は買いが優勢となっている。 カナダ銀行(中央銀行)に続き、欧州中央銀行(ECB)は6日の定例理事会で、政策金利を0.25%引き下げることを決定した。このことも米利下げ期待を一段と高め、株価の支援材料となっている。CMEグループのフェドウオッチによると、市場は9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げの可能性を7割弱織り込んでいる。 市場は米労働省が翌7日発表する5月の雇用統計に注目。ロイター通信がまとめた市場予想によると、非農業部門就業者数の中央値は前月比18万5000人増と、4月の17万5000人から伸びが加速する見通し。 ダウ構成銘柄では、セールスフォースが3%超高とダウの上げをけん引。ベライゾン・コミュニケーションズやビザも買われている。一方、前日に時価総額が3兆ドル(約468兆円)を突破したエヌビディアは利食い売りが先行し、2%超安と軟調に推移している。