不死鳥のごとく復活...起業家精神をもつ人が、決して人生で「失敗しない」納得の論理
近年注目が集まっているアントレプレナーシップ。「起業家精神」と訳され、高い創造意欲とリスクを恐れぬ姿勢を特徴とするこの考え方は、起業を志す人々のみならず、刻一刻と変化する現代社会を生きるすべてのビジネスパーソンにとって有益な道標である。 【漫画】頑張っても結果が出ない…「仕事のできない残念な人」が陥るNG習慣 本連載では、米国の起業家教育ナンバーワン大学で現在も教鞭をとる著者が思考と経験を綴った『バブソン大学で教えている世界一のアントレプレナーシップ』(山川恭弘著)より抜粋して、ビジネスパーソンに”必携”の思考法をお届けする。 『バブソン大学で教えている世界一のアントレプレナーシップ』連載第24回 『自分の価値は周りで決まる...米国起業家教育のプロが教える、事業に人を呼び込む秘訣』より続く
当然、成功ばかりではない
これまでも「失敗は恐れるものではない」「失敗はマイナスではなく、むしろ次に生かせる糧になる」「失敗には必ず価値がある」と説いてきました。私の教え子でも失敗を経験している学生はたくさんいます。 私が学生向けのゲストスピーカーとして何度も呼んでいる卒業生がいます。E君です。エネルギッシュで、調子がいいときはもう向かうところ敵なしの無双状態。学生の前でも景気が良い話をどんどんぶちあげてくれます。 ところが、少し調子が悪いと「起業なんてするもんじゃないぜ」とどんよりした様子で話をしてくれるのです。それはそれで、私は聴講している学生に「いろんなことがあるんだよ」という実例として学びを促しています。 こんなふうに彼を呼ぶことができるのは、彼は少々のことでは潰れない、落ち込んでも、フラストレーションが溜まっても、仮に事業が大失敗して倒産しても、また立ち上がってくることがわかっているからです。 E君は大学在学中の起業を含め、6社のボードメンバー、VC(ベンチャーキャピタル)などを経て、現在も新たなベンチャー企業のファウンダーCEOとして飛躍し続けています。