東大阪で司馬遼太郎さん「空海の風景」テーマに菜の花忌シンポ開催へ
作家・司馬遼太郎さんの命日にちなみ2月11日、「第28回菜の花忌シンポジウム」が東大阪市文化創造館(東大阪市御厨南2)で開かれる。(東大阪経済新聞) 司馬さんが野に咲く菜の花が好きだったことや、「菜の花の沖」という小説があることから、司馬遼太郎記念財団では司馬さんの命日である2月12日を「菜の花忌」と命名。司馬遼太郎記念館(下小阪3)では毎年、1月下旬から3月にかけて地域住民や事業者が育てた菜の花の装飾を施している。 同財団では1997(平成9)年から毎年、命日の前後に司馬さんをしのび、作品を考える「菜の花忌シンポジウム」を開催。東京と大阪で交互に開催しており、大阪では長らくNHK大阪ホール(大阪市中央区)で開催してきたが、司馬さんの生誕100年を迎えた2023年は、記念館からも近い東大阪市文化創造館で初めて開催した。 今年の同シンポジウムは、単行本初版発行から今年で50年となる「空海の風景」をテーマに開催。司会はNHKアナウンサーの上田早苗さんが担当し、パネリストに国際日本文化研究センター教授の磯田道史さん、作家の澤田瞳子さん、宗教学者・相愛大学学長の釈徹宗さん、作家の辻原登さんを迎え、「空海の風景」について語り合う。シンポジウムの前には「日ソ戦争 帝国日本最後の戦い」(中央公論新社刊)で第28回司馬遼太郎賞を受賞した岩手大学准教授・麻田雅文さんが受賞スピーチを行う。 司馬遼太郎記念財団理事長で司馬遼太郎記念館館長の上村洋行さんは「パネリストの皆さんが『空海の風景』をどう読まれたか、語り合われるなかで、司馬遼太郎が『日本史上では珍しく世界に通じる思想をもっていた』という空海の世界が浮かびあがってくると思う」と話す。 開催時間は14時~17時。参加費1,000円。往復はがき(1枚で1人)による事前申し込みが必要。締め切りは1月15日。問い合わせは同財団事務局(TEL 06-6726-3857)まで。
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