買収が決まった名門ニューカッスルの希望と不安。誰も想像しえなかったほどリッチになったが…【現地発】
野心もビジョンもなかったアシュリーの呪縛からついに
アシュリーが去り、ファンの期待は膨らんでいるものの、すべてが不透明。新オーナーの下でニューカッスルは生まれ変われるか。(C)Getty Images
名門ニューカッスルのクラブ買収が決定した。ビジネス主導だったアシュリーに代わる新オーナーは、サウジアラビアの皇太子が代表を務める政府系ファンド。たしかにリッチになった。だが、そこには不安も混在する。(文:オリバー・ケイ/訳:井川洋一 2021年11月4日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イングランド』を転載) ―――◆―――◆――― 英国のフットボールライターとして、セント・ジェームズ・パークへの旅は、私のお気に入りのひとつだ。 電車でダラムの田園地帯を抜け、タイン川に架かる橋を越えると、当地が近づいてくる。ニューカッスル中央駅で降車したあとは、黒と白のストライプのシャツを着た人々の集団について行くだけだ。 他の多くのスタジアムとは異なり、そのパークは街の中心部にある。中華街や13世紀に造られた街壁を眺めながら歩いていると、突如、
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