【プレミア12】メジャーを知るドミニカの伝説のスカウトは侍ジャパンをどう見たのか?
クルスがプロへの扉を開いた選手はロッテのグレゴリー・ポランコをはじめ、シルバースラッガー賞を2度獲得したモイゼス・アルー(元アストロズなど)、オールスターに5度選出されたトニー・ペーニャ(元パイレーツなど)、第2回WBCドミニカ代表のホセ・ギーエン(元パイレーツなど)ら40人以上いる。中日時代の2019年に41ホールドを記録して最優秀中継ぎ投手に輝いたジョエリー・ロドリゲスもそのひとりだ。 そんな"目利き"が今回の日本代表を見て、とりわけ印象に残ったのは誰だろうか。 「ショートストップはいいね。紅林(弘太郎/オリックス)と言うのか。バッティングもいいし、守備は広いレンジだ」 グループラウンドを終えて打率.313と好調の右打者は現在伸び盛りだが、クルスの目にも光るものがあったようだ。 そしてもうひとり、名前の挙がったのが佐藤都志也(ロッテ)だった。 「ドミニカ人に対してうまく打っているね。いい選手だと思うよ」 この日、佐藤は8番・指名打者で出場し、5打数3安打とセンターから逆方向にヒットを放った。次々と投手を代えてきたドミニカに対し、クルスは佐藤の対応力を評価した。 【戸郷翔征はインテリジェンス】 一方、先発の戸郷翔征(巨人)についてはどう感じたのか。 「インテリジェンスを感じさせる投手だ。配球の組み立て方にそうしたところが見てとれる。ストレートもいいね。懸命に投げている姿もいい」 グループラウンド最終戦は強い雨風のなか、投手にとって難しいコンディションだった。先発した戸郷は1、2回にフォークを打たれて失点したが、3回からスライダーをうまく使う投球に変えて持ち直す。そうした投球術をクルスは「インテリジェンス」と表現した。 では、戸郷と直接対戦したドミニカの打者にはどう映ったのか。まずは、ライトに2安打を放ったハンソンだ。 「打席で何球種か見たが、いいピッチャーだね。今日はうまく対応でき、ヒットゾーンに飛ばすことができた。(MLBに行っても)いいピッチングをできると思うよ」