約10年間、苦しんだネガティブな自分。40代でポジティブ思考に【LEE読者tokoaさんの場合】
家事を家族と分け合うことで“私ばかり”のモヤモヤも解消
tokoaさんが実践したのが“主婦業を手放す”こと! 「私自身が自立して、一人の人間として生きていくためにも、主婦としてやっていたタスクの見直しをするようにしました。例えば子どもの習い事などの送迎も“子どものため”ではなく、自分が心配ならば迎えに行くことに。自分がやりたいからやるのであれば不満を持たないし、見返りを求めることもなくなりました。心持ち次第ですが、全然違うんですよね。 あとは、仕事時間が長くなり、夕飯の準備が後回しになったときに、息子に手伝ってもらう日も。これまでは私がやるべきことだと思い込んでいたのですが、息子も成長して野菜を切ったり配膳したりと、できることが増えているんですよね。週末にも私の仕事が入るので、そのときは夫がごはんを作って掃除をしてと、家事を担当するように。かつては家事・育児の負担が私に偏っていることにイライラしていたのですが、私が“主婦業を手放す”意識を持ったことで、そのモヤモヤが自然と解消されました」
▶揺れた理由 3 立ち仕事と事務とのダブルワークで体調を崩した ▶変われた理由 動画編集を学んで仕事に。コミュニティで発信も 仕事を始めてからは体の不調も。 「パン屋さんの仕事は好きだったのですが、立ちっぱなしが思いのほかしんどくて。腰痛になり、いっときは左足が痛くて歩けなくなったこともありました。貧血になり倒れてしまったことも。健康でいないと周りや子どもたちにも迷惑がかかるので、自分の体調を整えることは大切だと痛感。体への負担とコロナ禍以降の人員削減もあり、お店は辞めることになったのですが、今ではすっかり健康体に。走ったり、食べ物に気を使ったりもしつつ、自分の体の変化に気づけるようになったのが大きいのかなと思います」 また、パン屋さんを辞めてもうひとつ職を探す中で出会ったのが、今やりがいを持って取り組んでいる動画編集の仕事。 「事務職もパートタイムでやっているので、フットワーク軽く動けるのはメリット。働き方や仕事内容の条件を固めすぎずに、違うと思ったら変えることを繰り返すうち、やりがいのある仕事に出会えた気がします。動画編集はフリーランスなので、自分はこういうことができますと売り込み、仕事を取ってくることも必要で。結婚前は営業職として働いていたのでその経験が今になって役立っていて、自ら勉強したり、転職活動をしたりすることでつながっていくんだなと感じます。 最近では、動画編集のコミュニティで新たな試みも。オンラインでワークショップを開き、自分を知るために長所を書き出したり、忙しくて仕事と家事が両立できないという声が多いので“やらないことリスト”を作るワークをしてみたり。先日も15人ぐらいが参加してくれて、みんなで悩みをシェアしました。私自身、少しのヒントがあれば専業主婦のとき、あんなにモヤモヤせずに済んだと思うので、今後はかつての私と同じような境遇で困っている人たちに向けて、発信もしていけたらと考えています」 Staff Credit 撮影/メグミ イラストレーション/西田磨由 取材・原文/野々山 幸(TAPE) こちらは2024年LEE5月号(4/6発売)「揺れる40代、小さくて大きな“種まき”ストーリー」に掲載の記事です。