実写の動画で見る「スーパー家事ロボット」がスゴい…!洗濯物の折りたたみから、食後テーブルの後片付けまで何でもこなす「驚くべき実力」
すでに実用段階に近づいている…!
私たち人間に代わってさまざまな家事をこなしてくれるロボットの開発が急ピッチで進んでいる。 【マンガで学ぶ米国株】たったの2年前にテスラ株を「100万円」買っていたら… 米国で今年創業したばかりのスタートアップ企業「フィジカル・インテリジェンス」が開発中のAIロボットは、乾燥機から洗濯物を取り出して綺麗にたたんで積み重ねたり、コーヒーメーカーに豆を入れたり、簡素な段ボール箱を組み立てたり、食事を終えたテーブルの後片付けをしてくれたりする。 未だ試作機の段階だが、その様子がユーチューブに公開されている。 https://www.youtube.com/watch?v=J-UTyb7lOEw 上のデモ動画では途中2~4倍速位(後半では10倍速位)で再生している部分も何箇所かあるが、それらを実際のスピードで再生したとしても、それほどイライラするような遅い動作速度ではなさそうだ。つまり試作機ではあるが、その技術はすでに実用段階に近づいていることが見て取れる。
頭脳労働より肉体労働の方が難しい
今やChatGPTが数学・物理的な「推論」など一部の頭脳労働で大学院の博士課程レベルにまで達したと言われる中、いまさら「洗濯物の折りたたみや食事の後片付けができる」程度のAIロボットに驚くことはないと思われるかもしれない。 しかし実際はその逆である。AI研究者の間では、以前から「モラベックのパラドックス(逆説)」がよく知られている。これは1980年代に米国のAI・ロボット研究者ハンス・モラベックが提唱した一種の仮説だ。 AI(やそれを搭載したロボット)は数学の問題やパズルを解くなど高度な知的作業は得意だが、逆に「歩く」「物を掴む」「物を運ぶ」など人間にとって無意識にできる日常的な行動や肉体労働は苦手だ――これがモラベックのパラドックスである。 実際、博士課程レベルの頭脳労働をこなすChatGPTが先に実用化され、逆に家事のような肉体労働を担ってくれるAIロボットは、床を移動する掃除ロボットのような一部例外を除いて未だ製品化されていない(その掃除ロボットも「壁と家具の隙間」など狭い空間に入り込めないから利用範囲は限られている)。 これを見ても「モラベックのパラドックス」は単なる仮説ではなく、今や定説と言っても過言ではなかろう。しかし遅ればせながら、そうした本来難しい肉体労働をこなすAIロボットがここに来てようやく、(冒頭の動画で示したような)試験機の段階にまで達してきた、と見ることができる。