オーストリアで右翼主導政権の可能性 大統領が右翼党首に組閣要請
オーストリアのファンダーベレン大統領は6日、議会第2党の国民党のネハンマー首相が進めてきた連立交渉が決裂したことを受け、反移民などを掲げる第1党の右翼政党「自由党」のキクル党首に組閣を要請した。右翼主導の政権が発足する可能性が出てきた。 【写真】元ナチス党員ら設立の右翼、差別化戦略で第1党 オーストリア総選挙 ファンダーベレン氏はこの日、キクル氏と会談。その後に出した声明で、国民党と連立交渉を進めるよう同氏に求めたことを明らかにした。 元ナチス党員らが1950年代に設立した自由党は昨年9月の総選挙で、結党以来はじめて第1党についた。しかし、他党が自由党主導の連立交渉を拒否しているとして、ファンダーベレン氏はネハンマー氏に組閣を要請。ただ、今月4日に連立交渉が決裂し、ネハンマー氏は首相と国民党党首の辞任を表明した。
朝日新聞社