国政を任せるという尹大統領、国会に「大法院判事任命同意案」提出
非常戒厳事態後に国政を党と政府に任せると明らかにした尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が国会に大法院(最高裁)判事任命同意案を提出したことが13日、確認された。 国会議案情報システムによると、尹大統領は前日、国会に「大法院判事馬鏞周(マ・ヨンジュ)任命同意案」を提出し、「最高裁判事任期満了により次の者を後任の大法院判事に任命しようとし、国会の同意を要請する」と明らかにした。 尹大統領は前日の談話で退陣要求を拒否して法律案・施行令案を裁可したのに続き、大法院判事任命同意を要請するなど権限の行使を継続したと解釈される。 憲法第104条第2項によると、大法院判事は大法院長の推薦で国会の同意を得て大統領が任命する。 尹大統領は7日、非常戒厳事態について謝罪した後、国政を党と政府に任せると明らかにしていた。しかし国務会議の案件を裁可するなど人事権・行政権を行使している。 これに先立ち曹喜大(チョ・ヒデ)大法院長は今月27日に退任する金尚煥(キム・サンファン)判事の後任としてソウル高裁部長判事の馬鏞周候補者(55・司法研修院23期)を先月26日に尹大統領に推薦した。 慶尚南道陜川(ハプチョン)生まれの馬氏は釜山(プサン)洛東高とソウル大法学科を卒業した。1997年にソウル地裁判事に任官し、2017年から21年まで大法院選任裁判研究官に続いて大法院事件検討を総括する首席裁判研究官を務めた。法理に明るく上告審裁判に博学な代表的なエリート裁判官に挙げられる。法院行政処人事審議官・倫理監査官も務め、司法行政業務にも明るい。 馬氏は気さくな性格であり、特別な性向を表さず中道的な立場で裁判を進行してきたという評価を受ける。 退任する金尚煥最高裁判事の場合「進歩」性向に分類されるため、従来の大法院の軸が中道・保守軸にやや傾くなど変化が生じるとみられる。 大法院は大法院長と13人の大法院判事で構成される。全員合議体は裁判に加わらない法院行政処長を除いた大法院判事12人と大法院長が稼働する。現大法院判事のうち尹大統領が任命した人員は8人。