優勝カップを手に笑顔で両手を挙げる岩井千怜

◇２７日　女子ゴルフ　樋口久子三菱電機レディス最終日（埼玉県飯能市、武蔵丘ＧＣ） 　前日首位に立った岩井千怜（２２）＝ホンダ＝が６バーディー、２ボギー６８とスコアを伸ばし、大会新記録の通算１６アンダーで優勝を飾った。５月ＲＫＢ×三井松島レディス以来５カ月ぶりの今季３勝目、ツアー通算７勝目。生涯獲得賞金３億円突破を果たした。 　１打差首位で迎えた岩井千怜の最終ラウンドの戦いは、並ばれはしても一度もその座を他に譲ることはなかった。 　１番をバーディーで発進すると、直後の２番パー４でグリーン奥エッジから寄らず入らずのボギー。ここで岡山に並ばれたが、動じることなく７番でバーディー奪取。さらに８番ではピンに近いグリーン左サイドの傾斜下に落としながら、絶妙のアプローチで２メートル強に寄せ、このバットを沈めた。「よしっ！　って感じでした。そこけっこう大事な場面だったかなと思う」。 　９番でもバーディーを奪い、１２番こそボギーとしたが１３番で３メートル弱、１６番で２メートルのチャンスをしっかりものにし、２組前で回った双子の姉・明愛と１打差で迎えた最終１８番では４・５メートルのウイニングバーディーを決めた。「やっと終わった、とホッとしました。優勝争いしていると一日が長く感じるので。地元・埼玉のみなさんに力をもらった」という。同県川島町で生まれ育っている岩井にとって、今週は自宅から片道３０分ほどの道のりを車通勤。岩井姉妹への声援も熱かった。 　１２月の米ツアー最終予選会（Ｑスクール）受験を決めている。次戦は年に一度の日米共催大会、ＴＯＴＯジャパンクラシックだ。「今日勝てて終盤戦へ向けても自信がついた。ＴＯＴＯに勝ってＱＳを受けずに（米ツアーに）行くのが一番の夢であり目標ですね。来週も優勝目指して頑張りたいと思います」。初めての地元Ｖを世界への足がかりにしたい。