「最初はヘビのようで驚いたが…」日本のうなぎ料理に感動! マッシが見た美味さの“秘密”
うなぎに夢中になる理由はもうひとつある。海外で考えられないのは日本特有の濃厚な「甘辛タレ」だ。 イタリアではデザート以外の料理に一切砂糖を使わないから、多くの日本料理を食べるときに「甘味がある!」と違和感が出てくる。観光客は特に、これが原因で完食できないこともしばしば。 でも、うなぎの場合は違う。最初から最後まで美味しく食べられる理由は、「香ばしさ」だ。柔らかい食感と甘辛さに香ばしい香りが合わさって、癖になる味わい。さらに、ふっくら柔らかく調理された食感も好まれる傾向にある。
スーパーがうなぎ専門店に見える「土用の丑の日」
日本では「土用の丑の日」がどのくらい重要かというと、スーパーがうなぎ専門店に変身するほどだ。パンやおにぎり、惣菜、魚などの売り場はうなぎだらけ。うなぎの形をしたパンを見たときには「もしかしたらうなぎが入っているパンではないか?」と思ってしまった。 魚売り場に行くと、いろんなサイズや調理法のうなぎがあって、買い物中に何回も通って見てしまう。知らないうちに買って家でうなぎを食べていることも珍しくはない。 もうひとつやってしまうのは、実際にうなぎを食べるのではなくうなぎの形にしたパンなどを食べていること。パン業界まで進出しているうなぎの快進撃は、今後も注目していきたいところだ。 日本に来てよかった理由のひとつは、伝統と歴史を感じながら世界一美味しいうなぎ料理を食べられることだ。
僕はもし「好きな日本語はある?」と聞かれたら、無意識に出るのは「土用の丑の日」だろう。見た目はイタリア人だけど、自分の中には「小さな日本人バージョンのマッシ」が絶対いると思う。 みなさん、今年も暑い真夏日に熱々のうなぎ丼を食べよう! マッシ=写真・文 池田裕美=編集
OCEANS編集部