浦和の小学校でタイムカプセル開封式 30年前の手紙に涙ぐむ人も
さいたま市立木崎小学校(浦和区領家4)の150周年記念事業の一つとなる「タイムカプセル開封式」が11月30日に行われた。(浦和経済新聞) 【写真】1300人分のタイムカプセルが入っていた容器 今回開封されたタイムカプセルは、同小120周年記念の際に埋められたもの。テーマは「30年後の自分へ」。当時の小学校1~6年生と卒業後の中学1年生に当たる生徒が、30年後の自分に宛てた手紙を執筆。保護者も、自分の子どもに宛てた手紙を同封した。 120周年記念の際にPTAの役員を務めていた大城美知子さんは「タイムカプセルを埋めるまでにさまざまな苦労があった」と話す。タイムカプセルを埋める資金を調達するために、校内でバザーを開催するなど奔走し、100万円以上の資金を集めたという。開封式当日を迎えるに当たっても、1年以上の準備期間をかけてきた。 開封式当日には当時の生徒や保護者を含め350人が訪れた。合計1300通以上の手紙を入れたタイムカプセルの容器や当時流行していたおもちゃや漫画雑誌などを展示し、訪れた人たちは懐かしんでいた。 開会式に参加した大人たちは、現校長の合図とともに「こんにちは」と小学生のような元気なあいさつを披露。30年ぶりの再会となる人たちもいたため、「変わらないね」「元気だった」など思い出話に花を咲かせる人たちであふれた。 タイムカプセルを開封した人たちは、自身が書いた手紙の内容に笑い、懐かしみ、中には涙ぐむ人もいた。当時小学5年生だった40代女性は「当時の手紙には、結婚しているかや、子どもの名前について、将来の自分に尋ねる内容が書かれていた」と話す。「今とても幸せなので、30年前の自分の期待に応えられていて良かった」と話していた。 ほかに、当時の友達とけんかしたことや、将来の自分へのエールを書いている人もいた。30年前にどんな内容を書いたか覚えている人もおり、開封した教室は笑い声や温かい声で包まれた。 開封式の実行委員長を務めた大城雅美さんは「タイムカプセルの開封式を通じて、参加者の方が笑顔になってくれて良かった。タイムカプセルの話題で、受け取った家族が楽しんでくれたようでうれしい」と、安堵(あんど)の表情を見せた。
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