白山高元監督の“下剋上球児”再現はあるのか!? センバツ1勝の宇治山田商、2年生集団で東海大会準優勝の菰野など各ブロックの見所を紹介【2024夏・三重大会展望】
菰野ブロックはいなべ総合、18年の白山を甲子園に導いた指揮官が率いる昴学園の戦いに注目
春季県大会は一ケタ背番号の選手全員が2年生にもかかわらず準優勝し、東海大会でも準優勝した菰野。エースの左腕・栄田 人逢投手と、中学時代はハンドボール部だった贄 慶太投手(2年)らの投手陣は、崩れそうで崩れない粘り強さがある。中川 漣心内野手(2年)俊足好打は魅力だ。 この菰野に待ったをかけたいのが、昨年の優勝校いなべ総合だ。県内では永年公立校のライバル同士として戦ってきている。戸田直光監督と尾崎英也監督の両ベテランの意地のぶつかり合いにも期待したい。この2校に割って入るとしたら、春季県大会でいなべ総合と1点差の戦いを演じ、155キロ右腕・吉留 勇太投手(3年)を擁する近大高専か津西あたりか。 第3シードの昴学園は、2018年に白山を甲子園初出場に導いた東拓司監督が率いて躍進してきた。この夏は初戦では海星、次が木本か宇治山田あたりとの対戦になりそうだ。準々決勝まで進めば、津商と三重の勝者という実績のある強豪が勝ち上がってきそうで、息をつけない組合せとなった。逆に、それを乗り越えて準々決勝に進出したら、白山の時の“下剋上”再現もあり得そうだ。三重は春季大会では昴学園にコールド負けを喫している。それだけに、当たればリベンジに闘志を燃やしてくるであろう。 春季県大会のベスト4の第1~第4シードがそのまますんなりと勝ち上がってくるとは限らない。激戦区となりそうだ。 (文=手束仁)