サウジアラビアで開発中のNEOM、巨大な鏡のような高層ビル「ザ・ライン」が「相当数の鳥類」を殺してしまうのではないかと懸念(海外)
サウジアラビアが紅海沿岸の砂漠地帯に建設を目指す未来都市「NEOM(ネオム)」。そのプランナーは、プロジェクトの一部である「ザ・ライン」が多くの鳥類を殺してしまうのではないかと心配しているとウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。 この近未来的な鏡張りの建造物は、何十億という鳥たちが利用する移動ルート上にある。 ザ・ラインは約200メートル離れた、高さ約500メートルのツインタワーで構成される。 NEOMのプランナーは、この巨大プロジェクトの鏡のような「水平の超高層ビル」が「相当数の鳥類」を殺してしまうのではないかと心配しているようだ。 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、心配されているのは何十億という鳥たちが利用する移動ルート上にある「ザ・ライン」の場所に関するものだ。 計画書では、設計者は「相当数の鳥が死ぬことは避けられない」とし、その懸念を死んだハシボソキツツキのイラストを使って説明しているという。 ザ・ラインの最高開発責任者であるデニス・ヒッキー(Denis Hickey)氏は、2月にリリースされたNEOMのPR動画の中で、このプロジェクトを「景観や自然、環境と都市が関わり合うためのより良いモデルを作る機会」だと思ったと語っている。 ヒッキー氏は、開発業者は「ザ・ラインが世界の手本になるだろう」と信じているとも話した。 計画はすでに建築構造上、困難なものになっている。 ザ・ラインは約200メートル離れた、高さ約500メートルのツインタワーとして設計された。NEOMの公式サイトによると、道路も車も排気ガスもなく、100%再生可能エネルギーで電力を賄うという。 この豪華な未来都市の計画は、ここ数カ月で規模が縮小されたと報じられている。 ザ・ラインは当初、2030年までに900万人が住めるようになる計画だった。ところが、ブルームバーグによると、計画は2030年までに30万人以下に引き下げられたという。 サウジアラビアの政府関係者は、プロジェクトは順調だと強調している。 サウジアラビアのファイサル・アリブラヒム経済・計画大臣は4月、「規模に変化はない」とCNBCに語った。 Business InsiderはNEOMの広報担当にコメントを求めたが、回答は得られなかった。
Beatrice Nolan