美肌や健康を支える、筋肉の真実とは?
[ 特に気を付けたい部位 ]
骨格筋から分泌される活性物質、マイオカインの働き
マイオカインは筋肉を動かすことで骨格筋から分泌される活性物質の総称。多種多様なマイオカインが存在し、全身に働きかけている。その一部を紹介。 腸 「現在、日本人女性の死亡率の第1位は大腸がんですが、筋肉から分泌されるマイオカインのひとつに大腸がんの芽を摘む働きのあるものが存在します。大腸がん予防の有効手段としても、近年筋トレが認知されてきました。もちろん食物繊維や乳酸菌を摂取することも大事。一方で、腸内環境を良くすることは筋肉の働きを高めることにも繋がります。腸と筋肉は相互に影響し合う関係にあるので、近年では"筋腸相関"という考え方も注目されています」(青井先生) 脳 「骨格筋から分泌されるマイオカインには50種以上ありますが、その中には、脳内で成長因子を出すマイオカインも存在します。脳や神経に作用してうつ症状や認知機能の衰えを抑える働きが期待されます」(青井先生)。運動することで脳の神経を増やしたり、加齢による脳の萎縮を抑えたりする作用まで期待できるとは驚き! 脳の活性のためにも生涯筋トレを。 肌 筋肉量が多い人はシミの数が少ない、というニュースは近年美容業界でも話題に。「皮膚に作用するマイオカインには、シミの原因となるメラニン色素の生成を抑制するマイオネクチンのほか、コラーゲン生成に関与するもの、炎症を抑えるものなどが存在します」(青井先生)。より多くのマイオカインを分泌させるには、全身のあらゆる筋肉を鍛えることが有効。血流アップを狙いつつ、シミ・たるみ・肌荒れなどの改善に繋がるなど、美肌の鍵を握るマイオカインに今後も注目。
マイオネクチンのメラニン生成抑制作用に早くに着目したポーラ。その産生を増やすマンゴージンジャーエキス配合のサプリで内側から透明肌ケア。
筋肉痛はなぜ起きる?
筋肉は破壊されて回復する時に成長する。つまり筋肉に刺激や負荷がかかる→筋線維が損傷→修復、というメカニズムで、損傷した際に生じるのが筋肉痛。「痛みが残っているのに無理して同じ部位のトレーニングを続けると、逆に筋肉が育たないことに。時間の経過で解消するので、筋肉を休息させることを優先させましょう。トレーニングするなら別の部位を」(トータル・ワークアウト代表・池澤智) 写真:運動後のリカバリーに特化した重炭酸入浴剤。睡眠の質を高めるグリシンや血流をアップするアルギニンをプラスし、疲労回復を助ける。筋トレ後は39℃以下のぬるめのお湯がオススメ。