ラグビーコラム リーグワンで採用される試験実施ルール、ラインアウトのノットストレートの判定には一貫性を
そもそも、このルールの背景には、ラグビーの哲学がある。ラグビーをラグビーたらしめている大きな要素の一つが「争奪」だ。争奪を回避するのなら相応の報いを、というのが発想のもとになったと推測する。自陣ゴール前での相手ボールのラインアウトで競り合わずにモール攻撃に備えるケースは多いが、こうなってくると、そこに新たな駆け引きも生まれそうだ。競り合わないと見せて競り合えば、甘いスローイングがノットストレートをとられる場面も出てくるのではないか。
そして、レフェリーには、どこからがノットストレートなのかの「一貫性」を求めたい。1試合を通じての一貫性と、シーズンを通しての一貫性(ある試合で許容されたのが、次の試合ではノットストレートになったという類い)だ。試合にインパクトを与えかねないだけに、ぜひともそう願いたい。(田中浩)