イズミが自社PB開発 節約志向の顧客ニーズに対応 一部食品は2025年2月末導入目指す
地場流通大手のイズミ(広島市東区)は、自社のプライベートブランド(PB)商品の開発に乗り出した。物価高で節約志向が高まる顧客のニーズに対応するため、低価格の商品や地元産品の品ぞろえを強化する。食品の一部は来年2月末までの導入を目指す。 山西泰明社長は10月の中間決算会見で、PBについて食品の一部は2025年2月期中に商品化し、それ以外は26年2月期以降になる見通しを示した。「PBづくりが本格的に展開できる環境が少しずつ整ってきた」と説明した。 山西社長は、豆腐など顧客が買う頻度の高い商品を挙げ、「残念ながら自社のPBという形では展開できていない。本格的にできることが見えてきたので、相当なスピードで取り組みたい」と述べた。 イズミは自社のPBを持たず、他社から調達している。国内小売り最大手のセブン&アイ・ホールディングス(東京)と18年に業務提携し、PB「セブンプレミアム」を販売している。 2月には物価上昇の加速を踏まえ、全国のスーパーや生協でつくる共同仕入れのニチリウグループに再加盟した。ニチリウのPB「くらしモア」は、子会社のゆめマート熊本(熊本市)の店舗だけで扱っている。25年度に衣料品の5%をニチリウから仕入れ、その後に食品へと広げる方針だ。
中国新聞社