内田恭子「自身と向き合う《マインドフルネス》を学んだことで、余裕を持って子どもと向き合えるようになった。そして、もう1つの変化は…」
◆マインドフルネスと出会って変わったこと マインドフルネスはもともと、日本の座禅がベースになっています。その座禅にある、宗教的な要素や、頭を空っぽにしないといけないといった難しい要素を取り除いて、西洋科学とくっついたものが、マインドフルネスだと考えてもらえれば、わかりやすいんじゃないかなと思います。 私がやっているマインドフルネスは、医学的エビデンスで裏付けされているものなんですが、そのことについても、このチャンネルでゆくゆくお話ししていきたいと思います。 私がマインドフルネスを始めて、人に教えるようになって、何が変わりましたか、とよく聞かれるんですが、まず大きく2つあります。 1つ目は、子育てにおいての子どもとの向き合い方。そして2つ目は人との付き合い方。この2つが、私にとって大きく変わったところだと思っています。 まず、子育て。これが本当に、自分でもびっくりするくらい一番大きく変わったところだなと感じています。子育てをしている方だったら誰でも経験したことがある、子どもに対して感情的になってしまうこと。それが、少しずつ減ってきたように思います。 大人であっても人間なので、ついつい感情的になったり、一つの考えにとらわれてしまったりして、実際には思っていないことや、言いたくない言葉を子どもにぶつけてしまうことってありますよね。 けれど、マインドフルネスを学ぶことで、自分の考えや、自分の感情を客観的に見るということができるようになってきます。 そうすると、一時の感情に振り回されず、余裕を持って人や子どもと向き合う、ということができるようになります。 実際できるようになると、いかに私たちは、自分たちの感情や思考に振り回されていたのかと、気付くんですね。 それが一つ目の大きく変わったところです。
◆自分のままで接していっていいんだと思えるように そしてもう一つは、人との付き合い方が変わりました。 これも簡単には説明することは難しいのですが、ざっくりと言うと、私は表に出る仕事をしているため、どうしても相手から先入観や、作られたイメージで接されることが多い気がします。 そして私の方でも、相手のイメージを壊しちゃいけないとか、イメージと違ったことをして相手に悲しい思いをさせてはいけないなと、勝手に考えてしまっていたのですね。 また、アナウンサーなのだから、常にきちんとしてないといけないとか。そんなことを思ってしまって、以前は相手との間に少し壁を作ることが多かったと思います。 昔からの友達や、心を許している人にはそのままの自分を出すことができますが、なかなか初対面でそれは難しいですよね。普通の生活をしていても、初対面の人に最初から自分をさらけ出すのはなかなか難しいことだと思います。 私をよく知っている方や、この放送を聞いていくと、おいおい私のポンコツさ、いい加減さがよくわかると思のですが、私は全然きちんとしていない人間です。 けれども、画面に出ている時は本当の自分ではないので、アナウンサーのイメージを崩さないように、人と接していた時期もありました。