「損失は少なくとも10億円以上にのぼるのでは…」 “ニコニコ動画”サイバー攻撃で関係者が口にする不安
復旧には最低でも1か月を要する?
復旧までにはかなりの時間がかかる見通しだそうだ。 「公式発表でも“再構築の対応を進める”とありましたが、基幹システムは自社のエンジニアが構築したもので、バックアップが取られているので、再構築は可能なようです。ただ、バックアップを補完する作業などに最低でも1か月はかかりそうです。システムの人はしばらく休み返上でしょうね…」(A氏) 損失額も計り知れないという。 「ニコニコ動画の収益は、サイト内の広告収入がだいたい月に2~3億円。それよりも圧倒的に大きいのがプレミアム会員の月額料金800円による収入です。今の会員数がだいたい120万人いるので、それだけで月に約10億円の収入になります。推測ですが、サービスがほとんど利用できない今月の月額料金は、何らかの形で補償することになるのではないでしょうか。そうすると、事態が1か月で収束したとしても、少なく見積もって10億円以上の損失が出ることになる」(A氏) 影響はKADOKAWAグループ全体に及んでおり、損失額の全体像が明らかになるには、まだ時間がかかりそうだ。 ニコニコ動画代表の栗田氏は、「月刊ニコニコインフォ」の中で、復旧の模様なども随時、番組等を通して発信していくと話しており、この“非常事態”そのものを1つのコンテンツとして昇華させてしまおう、という意図も垣間見えた。 「転んでもただでは起きぬ」 そんな姿勢に心強さを感じるとともに、1日も早い復旧を願ってやまない。
デイリー新潮編集部
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