企業が求める人材が大きく変化している…!「問題を解決できる」だけではいけない、驚きの理由
各企業における社員教育の確立やIT・AIの発達により、誰もが同じような問題解決能力を持つようになりました。もはや、問題解決力では実力の差がつかなくなったのです。 そこでいま相対的に需要が高まっている能力が、問題を「発見する」力です。「問題発見力」があると、どんなメリットがあるのでしょうか。 大手・有名企業へ問題発見の研修を行なう戦略コンサルタントで、新刊『いちばんわかりやすい問題発見の授業』を上梓したツノダフミコ氏が語ります。
すべての成果は「良い問題」から生まれる
「いつも考えがあいまいで、まとまらない。考えが堂々めぐりしている」「何をどこから手をつければいいのかわからない」「作業量が多く、作業時間も長いのに、なかなか成果が出ない」「達成したい目標に向けて、モヤモヤした悩みをスッキリさせたい」「ムダな努力をしたくない、やり直しもしたくない」…。 あなたはこんなふうに思ったことはありませんか? 私たちは日々、現状と理想のギャップを埋めるために活動しています。このギャップを埋めるために、頭の中でモヤモヤとしているもの、その正体が「問題」です。 「良い問題」を見つけ、それを解決すれば、成果が生まれます。つまり、問題を発見する力こそが、理想の状況を実現させるのです。いくら高い解決力を持っていても、解決すべき問題を間違えたり、そもそも向かうべき問題を誤ったりしていたら、とてももったいない結果を招いてしまいます。 すべては、問題スタート、問題ありき、です。にもかかわらず、この問題発見力を高める技術については、これまで教えてもらう機会がなかなかありませんでした。問題解決に関わるセミナーや研修、書籍はたくさんありますが、問題発見のためのそれらの数は少ないのが現状です。
企業が欲しい人材は「問題解決型」から「問題発見型」へ
こうした問題発見能力を鍛えられる環境がすくないからこそ、企業は問題解決型人材より、問題発見型人材を重宝するようになってきているのでしょう。時代の転換期、今後こうした人材はますます重宝されます。 問題発見型人材が貴重である理由、それは「まだ見えていないこと(もの)を見る」力を持っている、からです。 根本的解決のための問題を発見する。大問題になる前の小さな問題をいち早く発見する。より良い未来の創造につながる問題を発見する――など。問題発見力の高い人は、問題や悩みを解決し、目標を達成するだけでなく、未来をつくっていく人でもあるのです。 私は戦略コンサルタントとして、有名・大手企業の方々に問題発見の技術を、実際の現場や研修を通してお伝えしてきました。問題発見の技術を身につけると、仕事はもちろん、人間関係やプライベートなテーマにまで使うことができます。また、新人の方からリーダーまで幅広く成果を得られます。問題発見力を身につけた人は、やはり着実に大きな成果を得ていっているのです。