【コラム】尹錫悦政権の3つの失敗(2)
2つ目、歴代大統領が家族・側近を管理できず、汚点を残した。しかし金建希(キム・ゴンヒ)夫人のように大統領選挙当時から今まで絶えず物議をかもしたケースは珍しい。国民が選挙を通じて権限を与えたのは大統領だ。家族や側近には1%の権限も分け与えてはいけない。国民は冷酷な軍事政権当時もそれだけは耐えられなかった。大統領選挙当時、金鍾仁(キム・ジョンイン)国民の力選挙対策委員長は「大統領を選ぶのであり、大統領夫人を選ぶのではない」として防御論理を展開した。これからは大統領を選ぶのに周辺からチェックしなければいけないようだ。 3つ目、人事が万事というが、尹大統領は広く人材を確保しようとしなかった。縁がある狭い人材プールにこだわった。金夫人の知人も加わった。「小さな縁」に依存し、人を粗末に扱って事故が発生した。水準に達しない人たちが集まった。直言が消えた。一部は腕章をつけて横行した。足りない人であるほど「高い人」の権勢を借りて威張るものだ。内閣は存在感がない。長官は大統領の反応ばかりを意識している。俗称「導師」という奇怪な占い師に続いてミョン・テギュンとはまた誰なのか。公認介入の真偽はさておき、大統領夫妻がそのような部類と低級な対話をしたこと自体が恥ずかしい。国の威厳が損なわれる。保守は失望を越えて屈辱を感じている。 本当の保守は腰を低くする。自らに厳格だ。間違えれば羞恥心を感じて反省する。適当に伏せるほど厚かましくはない。廉恥を重要に考えるからだ。「崔順実(チェ・スンシル)事態」当時に保守が冷静に背を向けたのもこうした理由からだ。「曹国(チョ・グク)事態」当時に目を閉じて固く団結しながら曹国氏をかばった進歩とは違う。10日に尹錫悦政権が任期の折り返し点を通過する。「すでに半分過ぎた」より「まだ半分も残っている」と考える人が多い。不幸なことだ。3つの失敗を正さなければ、すぐにも孤立無援になるかもしれない。「石をぶつけられながらも行く」では危機を催促するだけだ。 コ・ヒョンゴン/編集者