浦和レッズユース、健大高崎に2-0で快勝!4連勝で3位を堅持
高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ関東1部は9月28日、各地で第14節の3試合が行われた。浦和レッドダイヤモンズユースは健大高崎に2-0で快勝し、4連勝で3位を堅持した。 【フォトギャラリー】 浦和レッドダイヤモンズユース vs 健大高崎 4年ぶりのプレミアリーグ復帰を目指す浦和は、7月5日にJリーグの公式戦に出場できる2種所属選手として登録されたエースFW照内利和、主将のCB阿部慎太朗(ともに3年)が先発。健大高崎と同じ3-4-2-1の陣形で臨んだ。 浦和は立ち上がりからボールを握り、長短のパスと力強いドリブルで攻め込んだ。ボールを失っても素早く奪い返し、左ウイングバックの田中一信(2年)や左2列目の会田光希(3年)らが豪胆に外から仕掛けてチャンスをつくった。 前半27分、照内が右から攻め上がった阿部のクロスに合わせて決定的なシュートを放ったが、左に外して先制機を逸した。しかし照内は35分、田中が左から相手DFの背後に送った最終パスを蹴り込み、リーグ戦12点目を挙げて決勝点を奪った。 夏休みに約3週間、トップチームの練習に参加したという照内は「ユースとは強度などすべての面でレベルが違った。慣れるまでに時間が掛かりましたが、最後のほうは自分の特長を少し出せたと思う。もっと練習してプロ選手に近づきたい」と話し、いい刺激を受けたようだ。 6月30日の第8節以来の2勝目を狙う健大高崎は、湯浅惠斗(3年)と下岡浩介(1年)の両ボランチが的確なパスを左右に散らして攻めの起点となった。左2列目の高橋道生(2年)やFW市川太陽(1年)をターゲットにボールを供給したが、浦和の厳しい応対に遭ってビッグチャンスを構築できなかった。 前半を1-0で折り返した浦和は後半29分、交代出場の右ウイングバック薄井翼(2年)が右から豪胆に進出し、鋭いクロスを上げた。DFに弾き返されたが、こぼれ球を拾った会田が矢のような弾道の中距離シュートを突き刺して2点目。6試合連続で複数得点をマークした。 健大高崎は後半半ば過ぎに攻勢の時間帯があったものの、相手の堅陣を崩し切る展開に持ち込めなかった。32分に高橋が惜しい一撃、追加タイムに途中出場のMF樋口智也(2年)がミドルシュートを打ったが、得点できなかった。 浦和は第7節から帝京、東京ヴェルディユース、横浜F・マリノスユースに3連敗。しかし雷雨で延期された10節を挟み、11節からこれで4連勝だ。好調な要因について平川忠亮監督は、「前期終了後、日本クラブユース選手権で素晴らしい相手と対戦できましたし、チームで1週間も寝食を共にしたことが大きかった。準々決勝で(優勝したガンバ大阪ユースに)敗れ、その悔しい思いがさらなるチャレンジ精神をかき立てたと思います」と説明した。 守備ラインは基本的に4人だが、国民スポーツ大会少年男子の埼玉選抜に2人の主力DFが招集され、人繰りがつかなかったことでここ2試合は3バックで戦っている。 内舘秀樹アカデミーダイレクターは、「クラブユースで自信を付け、トップチームの練習に参加した選手は励みになったと思う。戦いの変化としてはボールを失った瞬間に奪い返すなど、切り替えのところが良くなりましたね」と述べる。 “即時奪還”がチームのスローガンだ。平川監督も「攻守の切り替えの部分で成長している。これから首位のヴェルディ戦や2位のマリノス戦もあるが、残り5試合で着実に勝ち点を積み上げていきたい」と意気込みを示した。 今季は3位以内に入るとプレミアリーグのプレーオフに進める。昨季は代表決定戦で帝京長岡に1-2で屈した。この試合に先発した照内は「去年は広島で悔しい思いをしたので、今年こそ勝って後輩のいい置き土産にしたい。そのためにもここから最終戦まで5連勝を目指したい」と力こぶを入れた。 (文・写真=河野正)