【ニッポン、大丈夫?】中国人の「高級マンション」爆買いの実態 2億円超を現金一括払い “投資”と“移住用”?
「めざまし8」が日本の抱えるさまざまな課題を考える、「シリーズ ニッポン、大丈夫?」。 第1弾は、「中国人の高級マンション爆買いの実態」です。 【写真14枚】中国人の「高級マンション」爆買いの実態 を写真で見る 不動産不況が懸念される中、富裕層が資産を持ち出す動きが活発になっている中国。それに伴い、今、日本の“高級マンション爆買い”が盛んになっているといいます。 東京・新宿区にある高級タワーマンションの1室を購入したのも、中国人の男性でした。 販売価格は2億1500万円で、なんと支払いは“現金”だったといいます。 株式会社現代不動産 野宮武美 代表取締役: (この部屋の問い合わせが)30件近くありましたね。ほぼ9割が中国人でした。2024年4月から売りに出して、6月の末にはもう契約を済んでいます。 一部からは、中国人による“爆買い”が、マンション価格をつり上げる原因のひとつになっていると指摘する声も上がる中、不動産経済研究所によると、2023年度の首都圏新築マンション1戸あたりの平均価格は、前年度比9.5%上昇の7566万円となり、3年連続で過去最高を更新。 特に東京23区では、5.7%上昇の1億464万円に達し、初めて1億円を突破しました。 このまま、日本人は好立地のマンションを買えなくなってしまうのでしょうか?中国の事情に詳しいジャーナリスト中島恵氏に詳しく話しを聞きました。
<strong>なぜ日本の高級マンションを“爆買い”するのか</strong>
――中国の人はどんなマンションを好んで購入しているのでしょうか? ジャーナリスト 中島恵氏: やはり、東京タワーが見えるとか、富士山も見えるといいですし。あとは海が見えるところ。中国では海が見えるマンションが少ないので。 ――数億円から数十億円の高級マンションを買っていますが、年収はどれぐらいあるのでしょうか? そういう方は、年収数億円以上ある富裕層、もちろんもっと数百億円あるような方が、20億円のものを買っている富裕層だと思いますが、1~2億のものを買っている方が中心層なので、プチ富裕層や、年収2~3000万の方もいますし、あと中間層の方も最近は日本の方が安いということで、中間層の会社員、大手企業の会社員の方も買いに来ています。 中島氏によると、中国人が日本で不動産を買う理由として、そもそも中国では土地は国家のもので買うことができません。買えるのは「土地使用権」だけで、しかも「居住用地なら70年」など期限付きです。 また、恒大集団の経営危機で、中国の不動産業界が冷え込んでいる状態にあることから、中国経済への不安の高まりなども関係しています。 もうひとつは、“国外脱出の布石”。 何か起きたときに、リスクを減らすめたに、海外に資産を移し、住める場所を確保したい。いわゆる“国外脱出の保険”として日本の不動産を購入するケースです。 さらに、世界と比べると日本の不動産は安く、香港やロンドンと比べるとその価格は半分ほどで、“買いやすさ”も人気の理由です。 ――投資先や移住先の他に、貸し出したりしている人も? ジャーナリスト 中島恵氏: います、以前は投資用、今は自分が住む用、これからは自分が住みながら投資も行って、貸し出すということもあります。また、日本に留学している子供のためにマンションを買い与えるとか色々な形態があります。