ニュースタイルで完全復活! 巨人・菅野智之が明かす制球力の秘訣は「とにかく内野ノックをたくさん受けること」【前編】
■今年は勝負どころでカーブを使いたい お股 菅野投手はスライダーが代名詞ですが、パワーカーブやフォークも一級品です。そういえば、『S‐PARK』(フジテレビ)の毎年恒例企画「プロ野球100人分の1位」が昨年も行なわれましたが、変化球部門で上位に集中していたのがカーブやフォークでした。昨今のNPBでは、やはり縦に落ちるボールが効果的なのだと思いました。 菅野投手もスライダーがメインですが、カーブやフォークを駆使してしのぎながら、尻上がりに調子を上げていくことも多いですよね。 菅野 めちゃくちゃ多いです。去年はカーブの被打率がたしか1割台で、全投手の中でも(リバン・)モイネロ(ソフトバンク)の次くらいに低くて、ウチのキャッチャーの大城(卓三)も信頼しているボールなんです。 でも、自分の感覚では、カーブを打たれるとめちゃくちゃ後悔するんですよね......。得点圏にランナーがいる勝負どころでは、真っすぐかスライダーになると自分でわかっているので。 僕にとってカーブは、勝負どころの前にいかに使えるか、というボールでした。去年まではあまり信頼できていなかったけど、数字でも証明されているので、今年は勝負どころでの選択肢のひとつにしていきたいですね。 お股 打者の頭にもなかなかないボールかもしれませんしね。 菅野 今年の課題はもうひとつ、右バッターへのフォークですね。もう少し精度よく投げられたらなと思います。 お股 僕もぜひ投げてもらいたいと思っています。山本由伸投手(ドジャース)がインローへのフォークをよく投げていますが、非常に効果的ですよね。 菅野投手の場合、先ほど話していたように、相手はストレートとスライダーをケアしてくるので、右バッターだと逃げるボールをイメージしながら打席に立つと思いますが、そこでフォークを落とすと威力がありますよね。 菅野 そうですね。ただ、それが有効なのはスライダーがキレていることが条件だと思うんですよ。去年、甲子園で大山(悠輔・阪神)にホームランを打たれたんですが、あれから右バッターにフォークを投げるのがちょっと怖くなりましたね。少し叩きつけてしまうというか。なるべく高めにいかないようにというか。 お股 たしかに、甘く入ってしまうと半速球にもなってしまうので、しっかり投げ切らないといけないボールですよね。 菅野 そうですね。右バッターへのフォークというのは、本当にここ数年の課題です。