服役11回の重度知的障害者、仕事快活でもまた再犯 懲罰から福祉へ、支援者の試行錯誤
検察「徹底した矯正教育を」
今年3月7日の公判で、検察側は懲役4年を求刑した。男性には規範意識が欠如しており、心からの反省と再犯防止のためには徹底した矯正教育が必要だ、と強調した。弁護人は「(男性は)車に乗りたくなったら、中村さんらに相談すると決めた」と訴え、同2年を主張した。 京都地裁は同月21日、男性が心神耗弱状態だったと認定し、懲役2年の実刑判決を宣告した。
翌日、京都拘置所で男性は中村さんと接見した。公判で弁護人が言及した取り決めについて、「約束やで」と念押しされると、何度も「はい」とうなずいた。刑務所に楽しみはある? との問いに男性は即答した。 「ないです」 控訴はなく、地裁判決は4月5日に確定した。