ウォール街は選挙に注目、いずれかの候補に資金賭けることはせず
「多くの投資家がまさにこのようなポジショニングを取っているだろう」とルッツ氏は語った。
ブランク・シャイン・ウェルス・マネジメントのロバート・シャインCIOは、選挙を前に現金同等物の保有率を通常の5%から10%に引き上げたという。 選挙結果が市場の少なくとも一部に変動を引き起こすことが避けられない場合に、有利な資産に素早く飛びつくのが目的だ。
ノーザン・トラスト・アセット・マネジメントのグローバル資産配分部門CIO、アンウィティ・バフグナ氏は「状況が投機的過ぎるため、トレーダーは現時点ではポジションを構築することさえできない。また、いずれの候補についても、どの政策提案が実際に議会で可決されるかも分からない」とインタビューで語った。
当然かもしれないが、市場は神経質になっている。S&P500種株価指数は史上最高値付近で取引されているが、VIXは20を超えている。
ヘッジファンドはさらに大きな価格変動に賭けている。米商品先物取引委員会(CFTC)が今月初めにまとめたデータによると、大口投機家は2019年1月以来初めてVIX先物のネットロングに転じた。
オプション市場のデータによると、トレーダーはディフェンシブな姿勢を維持しており、急激な売りに対するヘッジを通常よりも高い額で設定していると、アシム500の創業者、ロッキー・フィッシュマン氏は述べている。
「市場が選挙結果が判明する6日の高ボラティリティーを織り込んでいるのは明らかだが、その前後も決して静かな状況ではない」とフィッシュマン氏は述べた。
原題:Wall Street’s Eyes Are On the Election, Its Money Not So Much(抜粋)
--取材協力:Natalia Kniazhevich、Alexandra Semenova.
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Esha Dey, Jess Menton