マイクロソフトのAIアシスタント「Copilot」はわかりにくい? 無料版と有料版の違いとは
なお有料版の中には、法人向けのCopilot for Microsoft 365と、個人向けの「Copilot Pro」がある。法人向けのCopilotは、オンライン会議アプリの「Teams」でも利用できるほか、ビジネス向けの「OneDrive」などに保存された組織内データへアクセスできるなど、より高度な活用が可能になっている。さらに、Copilotが生成したコンテンツが著作権を侵害していた場合に、その補償をマイクロソフトが行うといった法的なサポートも充実。業務利用に必要な信頼性が高められている点が特徴だ(図3)。
ウェブサイトやEdgeでは誰でも無料で使える
まず利用したいのは、誰でも無料で使えるCopilot。これには、大きく分けて3種類ある。ウェブ上で提供されるもの、Edgeに搭載されているもの、Windows 11に搭載されているものだ。 CopilotはWindows 11の機能だと誤解している人もいるが、ウェブやEdgeで提供されているCopilotは、Windows10でも使える[注]。ウェブのCopilotは専用サイトで提供されているほか、検索サイトBingの一機能としても提供されている。Chromeなど、Edge以外のブラウザーでも利用できるので汎用性が高い。 [注]Windows 10にもCopilotを搭載することが発表されているが、2024年4月時点ではまだ一部のユーザーに提供が始まったばかりだ 一方、EdgeのCopilotには、文章の下書きなどに使える「作成」タブが用意されている。またWindows 11のCopilotには、Windowsの設定を変えたりアプリを起動したりする機能もある。それぞれ独自の特徴もあるので賢く使い分けたい。
有料版を契約すればWordやExcelでも使える
WordなどのOfficeアプリにCopilotが搭載され、文書の下書きなどを自動で行ってくれる――。そんなニュースを耳にして、期待に胸を弾ませた人もいるだろう。これを実現するのが有料版Copilot。ただし、Copilotを追加して利用できるのは、Microsoft 365に含まれるWordなどに限られる点には注意が必要だ。 個人向けに提供される有料版のCopilotは「Copilot Pro」と呼ばれる(図3)。目玉は前述の通り、WordなどのOfficeアプリでCopilotが使えることだ。対象となるのはMicrosoft 365 PersonalとFamily。オンライン版のOfficeでは、Copilot Pro単独の契約でも使える。契約すると、ウェブサイトやEdge、Windowsで提供されるCopilotも「Pro」仕様になり、より高機能な「GPT-4」などを優先的に使える点もメリットといえる。