技術スキー王者、武田 竜選手に聞く! 39歳で5連覇に挑むカラダ作りの極意とは?
武田 “ビッグ3”と言われている3つの筋トレが効率いいでしょうね。胸筋と肩周りを鍛える「ベンチプレス」、下半身だけでなく体幹も鍛えられる「スクワット」、それと、お尻・ハムストリングなどの背面を鍛える「デッドリフト」です。胸板や肩周りが厚くなって、お腹周りが絞れて、ヒップラインが上がるから、全体的にメリハリのある男らしい肉体に仕上がるはずですよ。
「チャンピオンのプライドは、当然あります」
── 現在、武田選手は最先端の基礎スキー技術を指導するために国内外を飛び回りながら、3月の全日本技術スキー選手権大会本選で5連覇達成を目指していらっしゃいます。多忙な中での調整だと想像しますが、やはりプレッシャーはありますか? 武田 そうですね。正直、「4回も勝って、もういいんじゃない?」と思っている人たちが多いのも事実。でも、「次も頼むね」って期待してくれている人たちがいる限り、(5連覇を)狙っていきたいです。 1回目、2回目に優勝した時は、僕の技術は誰もマネができなかった。それで僕の滑りが基準になったわけですが、3回目、4回目の時はだんだんと他の選手たちが追いついてきて、今度は間違いなく混戦になります。だから、審判員たちの意表を突くような何か新しいことをやらないといけない。それをいま、考えているところです。 ── 我々にはどんなものか想像し得ませんが、頂点に立つ人にしか分からない孤高さが伝わってきました。最後に、LEON読者に向けて、カラダ作りのためのポイントを教えていただけますか?
武田 自分のフィジカル的なピークは20代でした。30代前半はその流れでどうにかやれたけど、半ばくらいから持久力とかも落ちてきて。年を重ねたら無理が効かなくなってくるし、僕はいま、自分のために割く時間よりも人を指導するための時間のほうが多い。だから、みんなのお手本になる滑りができるためのトレーニングを心がけているわけです。そんな感じで、自分はどんなふうに動けるカラダになりたいか、目標を明確にしたほうが成功しやすいんじゃないですかね。