米の長距離ミサイル使用許可、ウクライナ支援で同盟国再結集に至らず
匿名を条件に取材に応じたウクライナ政府当局者は、スターマー首相がバイデン氏の決定に続いて期待に応えないならゼレンスキー大統領にとって大きな失望となると述べた。
フランスはすでに少数の長距離ミサイルをウクライナに供与している。仏当局者はリオデジャネイロで、ウクライナがロシアを標的にそれらのミサイルを使用することが許可されるかどうか、さらに多くのミサイルが送られるかどうかについては言及を避けた。ただ、米国の決定は支持している。
マクロン大統領は記者団に対し、北朝鮮の兵士を戦場に配備するロシアの決定は重大なエスカレーションだとして、「こうした決断を下すことは不可欠であり、良い決断だ」と話した。
ウクライナ支援の調整に取り組む欧州指導者にとっての問題は、トランプ次期大統領の来年1月の就任と同時に米国の政策が劇的に変化する可能性があることだ。議会では多くの共和党議員がウクライナ支援継続を公言しているが、トランプ氏と次期政権メンバーは紛争終結を望む考えを明示している。
ホワイトハウスの次期国家安全保障担当補佐官に指名されたマイケル・ウォルツ氏は18日、バイデン氏の決定の重要性を否定し、米国の焦点は戦闘終結のため双方を交渉のテーブルに着かせることにあると述べた。
原題:Biden’s Missile Call Isn’t Enough to Rally Ukraine’s Allies (2)(抜粋)
--取材協力:Sudhi Ranjan Sen、Stephanie Lai、Romy Varghese.
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Michael Nienaber, Samy Adghirni, Alex Wickham