復帰勝利のシャラポワは「批判されることは人生においてどうでもいいこと」
ドイツのシュツットガルトで行われている女子テニスのポルシェ・グランプリで26日(日本時間27日)、ドーピング違反により15ヶ月の出場資格停止処分を受けていた元世界ランキング1のマリア・シャラポワが復帰戦を勝利で飾った。 1回戦で世界36位のロベルタ・ヴィンチに7-5、6-3で勝ち、「アリーナに入る数秒前、最高の気分だった。またアリーナに戻るんだと、歩けることは特別だった。この時をずっと長い間待っていた」とシャラポワ。昨年1月の全豪オープン以来の実戦で白星を挙げ、清々しい表情で話した。 同日処分が解けて戦いに臨んだシャラポワは、主催者推薦での出場。この扱いに対しては他選手からの批判も多く、ESPNの公式ホームページによると、世界ランキング2位で同大会の主催国ドイツ出身のアンジェリック・ケルバーやデンマーク出身で世界11位のキャロライン・ウォズニアッキらは、シャラポワが主催者推薦になるべきではないと主張。この日、対戦したヴィンチも「私は(シャラポワの)この大会での主催者推薦に同意しないし、(すでに主催者推薦が決まっている)ローマや他の大会においても同意しない。彼女は確かに過ちを犯し、その償いをした。私は、彼女は復帰していいと思う。でも主催者推薦はなしにすべき」と話した。 しかし周りからの厳しい意見に対し、怒りを感じたりするかと聞かれたシャラポワは「全くない」と返答。 「私は怒りや苦痛を感じるタイプではない。ここ何ヶ月もの間、私はすべてのことに没頭してきた。20代のこれまで決してやらなかった多くのことをやった。勉強をし、生活をし、(多くのことに)打ち込み、ビジネスを展開させた。これまで全くする時間のなかった交友関係も築いた。29歳(現在30歳)の女性として、それらはとても開放感があった」と話し、出場資格停止処分中に人間として成長したことを強調。 「私が(出場停止処分を受けて)こういう経験をしたかったと思う?もちろんノー。でも私にはその機会があり、実行することができた。私には人の言うことをコントロールできない。私にコントロールできる唯一のことは、あそこ(コート)でやること。それが私のモットー。私は物事をきちんと実行するということをずっと好んでやってきた。そして5度グランドスラムで優勝し、世界ナンバー1になった」と、テニスで結果を出すことこそが自らが最も好み、支配していけることであるとした。