生理中に腸の調子が悪くなるのはなぜ? 「生理と過敏性腸症候群」の関係
生理中の過敏性腸症候群の症状を和らげるには?
過敏性腸症候群と生理のダブルパンチによる辛い症状を、完全に治せないとしても和らげるには? まずは医師に相談し、何らかの基礎疾患が腸の問題を引き起こしている可能性を排除することが大切。 そのうえで、腸の健康状態を改善し、消化器系をサポートするための小さな変化を普段の生活の中で起こしていこう。 「十分な睡眠、ストレス管理 定期的な運動、禁煙はどれも役に立ちますが、腸の健康状態を改善するには食生活を改善するのが一番効果的でしょう」とナガリンガム博士。
腸のためになるシンプルな食生活の改善法
・飲酒量を減らす アルコールは小腸内細菌異常増殖症(SIBO)の原因になる。SIBOは、おなかの張り、腹痛、ガス、下痢を引き起こすだけでなく、腸の善玉菌にも悪影響を与えてしまう。 ・超加工食品の摂取量を減らす 重度に加工された食品は腸の悪玉菌を活発にしてしまう。 食物繊維が豊富な食品の摂取量を増やす。フルーツ、野菜、ナッツ、シード、豆類は腸内マイクロバイオームの養分となる。マイクロバイオームの多様性を高めるためにも幅広く食べることを心掛けよう。 ・善玉菌のエサとなる食物繊維を1日30gは摂取する ・発酵食品を取り入れる キムチ、ケフィア、テンペなどの発酵食品は、腸内マイクロバイオームの多様性を高めてくれる。 ナガリンガム博士によると、マイクロバイオームは複雑なシステムで、その構成は1人ひとり違うため、万人に効果的な過敏性腸症候群の治療法は存在しない。 ある人には効果的なものが他の人には効果的ではないこともあるので、腸にいいと豪語するスーパーフードやサプリメントの購入や、食生活から特定の食品群を排除することを考えている人は、もう一度よく考えてみてほしい。 食事日記をつける一方で、過敏性腸症候群の原因の特定に役立つ最新の検査を受けてみるのもいいかもしれない。その中の1つ、水素メタン呼気テスト(HMBTs)では、呼気中の水素とメタン(腸内で消化されなかった糖が発酵して作られる)の量を測定し、食物不耐症やSIBOなどの基礎疾患の有無を調べる。その結果をもとに個別の治療プランを立て、症状を管理していくという流れ。 生理中の過敏性腸症候群の症状も、これで少しは楽になるはず。 ※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。