河村勇輝の2Way契約の行方はどうなる…“最後の1枠”を争うグリズリーズのライバルを比較
■ 河村が競う“対抗馬”は?
その河村のライバルの筆頭候補が、ブラジル人フォワードのマオジーニャ・ペレイラだ。身長203センチの24歳は、河村より1年早くアメリカに挑戦し、昨シーズンはGリーグのメキシコシティー・カピタネスで平均20.1分出場、8.8得点、7.2リバウンドの安定したスタッツを記録。ディフェンスとリバウンドに定評のあるプレーヤーはグリズリーズが求める人材であり、プレシーズンでも3ポイント成功率60.0パーセント、2試合以上で7本以上のリバウンドを記録するなど、契約に値する活躍を披露している。 プレータイムやスタッツこそ目立たないものの、ルーキーのアーマンド・ベイコットも手放すには惜しいプレーヤーである。IMGアカデミーに所属していた高校時代には、マクドナルド・オール・アメリカンやナイキ・フープサミットに選出され、ノースカロライナ大学ではティム・ダンカンが所持していたACC(アトランティック・コースト・カンファレンス)のシーズン最多リバウンド記録を更新。「FIBA U18 アメリカ選手権」ではアメリカ代表の金メダル獲得にも貢献するなど、世代屈指の実力者であることはこれまでの経歴が証明している。リバウンダー不足のグリズリーズにとって、ザック・イディーのバックアッパーは検討事項にあり、将来的にリーグで活躍するポテンシャルは十分とみる。 一方で、ナイジェリア代表としてオリンピックにも参加しているミエ・オニは、2019-20シーズンから3シーズンをユタ・ジャズで過ごしたというキャリアが差別材料となる。ブルズ戦では3本の3ポイントを含む11得点をマークしたが、27歳という年齢やプレシーズンのプレータイムを加味すると、既出の3選手よりは遅れをとっている印象だ。 結論として『The Commercial Appeal』は、河村を2Way契約の最有力、ペレイラを対抗馬と位置付けている。グリズリーズ首脳陣は頭を悩ませているはずだが、日本人としては純国産の小さな巨人に最後のチケットが手渡されることを祈るばかりだ。 文=Meiji
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