日本人でもFBI捜査官になることは可能? 必要な資格や年収を解説
FBIは、アメリカ合衆国の国内法執行機関であり、世界中でその名が広く知られています。ドラマやアニメでは、人種のるつぼと呼ばれるアメリカらしい人々を目にしますが、日本人でもFBI捜査官になることは可能なのでしょうか。 本記事では、FBI捜査官になるための要件、さらには年収などについて詳しく解説します。 ▼「公務員は安定している」って本当? 定年退職の割合や退職金の平均額を教えて!
FBI特別捜査官になるための資格要件
FBIの特別捜査官になるためには、非常に厳しい条件を満たす必要があります。この職務は高い機密性を伴い、優れた能力が求められます。特別捜査官の職に就くための基本的な資格要件は次の通りです。 ●候補者は、採用時に23歳以上37歳未満であること。 ●米国民であること。 ●米国内で認定された大学または短大で4年制の学位を取得していること。 ●有効な米国の運転免許を持っていること。 また、正社員として最低でも2年間の専門的な職務経験を積んでいる必要があります。もし修士号以上の学位を持っているのであれば、職務経験は1年で構いません。 ■日本人が米国市民になるためには 米国への移住者は、通常5年間(米国市民と結婚している場合は3年間)米国内に住んだ後、帰化試験に合格することで米国市民権を得ることができます。
オンラインで応募する
FBI特別捜査官に応募するには、オンラインで応募し、資格が確認されると次の選抜システム(SASS)に進むことができます。この選抜プロセスは非常に厳しく、最大で1年以上かかることもあるのです。まずは2つの試験が行われます。 フェーズ1では、候補者の性格や推論力、判断力を測るため、監督付きで3時間のコンピュータベースの試験が行われます。 フェーズ2に進んだ場合は、筆記テストと面接、体力テストを受けることになります。体力テストでは、表1の通り5つの項目を12ポイント、各項目で最低1ポイントを獲得してクリアしなければ合格できません。 表1
出典:FBI「Physical Fitness Test」より筆者作成 男性と女性では評価基準が異なります。体力テストには健康診断も含まれており、視力と聴力をチェックされる上、一定の音域での聴力低下が認められた場合は合格できません。 すべてのテストを合格して条件付き採用オファー(CAO)を受けた候補者は、5日以内にオファーを承諾または拒否する必要があります。候補者が承諾した後は、FBIによって信用調査やポリグラフ検査などを含んだ候補者の身元調査を行われます。通常、この調査には約6ヶ月程度が必要になるとされており、海外での生活歴がある場合は最大18ヶ月かかることもあるようです。