憧れの「富士登山」初心者の最適ルートは? 「日程の決め方」「山頂での楽しみ方」も紹介
山好きなら誰もが一度は憧れる富士登山。せっかく登るのなら、ベストな時期を狙ってチャレンジしたいですよね。今回は、富士登山におすすめな時期や時間などの役立つ情報を紹介します。 【画像】富士登山シーンのイメージをチェックする(11枚)
7月下旬から8月中旬がベストシーズン
そもそも富士山はいつでも登れる山ではなく、登山時期が決められています。山開きは山梨県側のルートと静岡県側とで若干の違いはあれど、おおよそ7月上旬あたり。例年、7月~9月の間で登山することが可能です。短い登山期間ですが、中でもおすすめの時期は、富士山の梅雨明け以降の7月下旬から8月中旬。天候が安定している時期なので人も多くなりますが、安全第一で登りましょう。 また少しでも混雑を避けるために、お盆と土日・祝日は避けるのがベストです。午前3時~5時頃は山頂で「御来光」を見る人が多いため、8合目以降が混雑する傾向に。登山の時間が長くなり計画が崩れてしまう可能性もあるので、初心者はなるべく回避したいですね。
初心者は山梨県側の「吉田ルート」がおすすめ
富士山には、大きく分けて4つの登山ルートがあります。富士登山を安全に楽しむためにも、最初は無理せず初心者でも登りやすい「吉田ルート」から登りましょう。公共交通機関のアクセスも良く、登山者のおよそ6割がこのルートを使用します。 5合目の富士スバルラインには、山小屋や救護所、食堂やお土産屋さんなどの売店があるため、観光も楽しめるのが嬉しいポイント。他にも「富士宮ルート」や「須走ルート」、「御殿場ルート」もありますが、初心者を脱してから挑戦するのが無難でしょう。 また初心者は日帰りではなく、山小屋に1泊した方が余裕を持てるはず。富士登山は合計12時間以上歩くことになる場合が多いので、日帰りだと体力やスケジュール的にきつく感じるかもしれません。初めての富士登山が不安な方は、専門のガイドが同行してくれるツアーに申し込むと安心できますよ。
お鉢巡りで富士山頂の絶景を体験しよう
山頂ではぜひ、噴火口をぐるっと一周する「お鉢巡り」に挑戦してみてください。お鉢巡りでは、山頂の噴火口を見下ろしながら名所に立ち寄れます。お鉢巡りの所要時間は休憩なしで1時間半~2時間かかり、ゆっくり見て回るには3時間ほど必要。天候や体力と相談しながら決めましょう。 ちなみに吉田ルートでのお鉢巡りだと、最初は頂上の鳥居が出迎えてくれ、その上には久須志神社があります。付近には売店や食堂、山小屋があるため、ここで疲れた体を休めることも可能。日本で一番高い場所にある富士山頂郵便局で切手を買ったり、手紙を出したりするのも楽しみのひとつです。また日本一標高の高い剣ヶ峰(約3776m)には、石碑と一緒に記念撮影できるスポットもあります。 最近なにかと無謀な登山が話題ですが、怪我と装備、そしてスケジュールに気をつけて、ぜひ素敵な富士山登山を満喫してください。
野中陽平