その「寝なくても大丈夫」は勘違いかも!? "睡眠負債"が引き起こす「怖すぎる現象」を日本人専門家が解説
3時間睡眠の「ショートスリーパー」を自称する人や、そうなるためのメソッドなどがSNSで話題だ。その一方で、「睡眠負債」の問題を抱えている人も多い。睡眠不足に慣れてしまうと、眠気を感じなくなってくるという。短時間睡眠はなぜリスキーなのか? 睡眠改善インストラクターで管理栄養士の篠原絵里佳さんが、よい睡眠のためのメソッドをわかりやすく解説。 【写真】睡眠のプロが解説する、快眠&朝すっきり起きられる16の習慣
実は危険な偽ショートスリーパー
ショートスリーパーとは、6時間未満の睡眠でも、問題なく日常生活を過ごせる人のこと。「睡眠時間が少なくて済むなら…」と思っている人にとって、ショートスリーパーは理想かもしれない。しかし、努力してなれるものではなく遺伝性のものと考えられており、ショートスリーパーの遺伝子を持つ人は、200人に1人(人口の0.5%)と言われている。同じ家系でも遺伝するとは限らない。自分はショートスリーパーの可能性は低いと考えた方が安全だ。 「睡眠時間が少なくても、日常生活に支障はない。むしろパフォーマンスが高い」と思っている人こそ要注意! 睡眠不足に慣れてしまうと、眠気を感じることができなくなる。作業効率は睡眠不足量に応じて確実に低下している。 まずは、自分が真のショートスリーパーかどうか、チェックしてみよう。
自分の睡眠状態を下記でチェック
□ 起床予定時刻よりも2時間以上早く目覚め、その後、眠れない。 □ 朝、スッキリ起きられない。 □ 朝食を食べたくない。 □ 朝の通勤時間や午前中の会議などで、居眠りをしてしまう。 □ 昼食の後や日中に強い眠気が起こり、仕事が進まない。 □ 仕事に集中できない。 □ 仕事帰りの電車や夕食を食べた後に、うたた寝をしてしまう。 □ 寝床に就いたら、5分以内で眠ってしまう。 □ 寝床に入ってから、30分以上眠れない。 □ 夜中に目が覚め、その後、眠れない。 □ いつでも、どこでも、眠れるのが特技。 □ 休日は平日の2時間以上、遅く起きる。 チェックが1つでも入れば、ショートスリーパーではない。単に、必要な睡眠時間をとれていない「短時間睡眠」。睡眠の質が低下している可能性も高い。睡眠時間が6時間未満であれば睡眠負債(睡眠不足が累積されて負債のようになっていること)を抱えているかもしれない。