日本一標高の高い蒸留所がウイスキー初製品 静岡の南アルプスが醸した〝味と香り〟
■ナイトタイムエコノミーの〝主役〟に
こうした中で、平成28年に新興のガイアフローディスティリング(静岡市葵区)が静岡蒸溜所を新設。令和2年12月からシングルモルトウイスキーなどの供給を始めている。
同社製品は、世界で最も権威があるとされるウイスキーの品評会「ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)」で、日本の少量生産シングルモルトウイスキーを対象とする「スモールバッチ」というカテゴリーでトップになるなど、高い評価を受けている。
静岡市内には地元製品ということから愛好者も多く、これを楽しみに来る観光客もいる。市内2カ所目となる井川蒸溜所の製品が新たに登場することで、ウイスキー産地としての静岡の魅力は増す。
地域観光分野の活性化、高付加価値化を進めるための一手として、夜間の経済活動の「ナイトタイムエコノミー」の充実が期待されるが、午後6時から翌朝の午前6時までの時間帯における飲食などのサービスや活動機会が欠かせない。ウイスキーは「ナイトタイムエコノミー」の〝主役〟である大人の嗜好(しこう)品。地元の飲食店などからの期待も高まりそうだ。