百花繚乱!命草(ぬちぐさ)と呼ばれる島野菜 やハーブが皿の上で競演 「沖縄ビューティサラダ」
店主の松井さなえさんは「なーべらーというと沖縄では味噌炒めが一般的。でも、フレッシュな風味でサラダ仕立てにしてもおいしい。グアバの香りも感じてほしい」と話す。
もう一皿、「3 種類のきのこ レンコン」は見た目にも秋の彩りを楽しめるサラダ。サラダの中心は県産のキノコ。半日ほど天日干ししたアワビタケ、しめじ、しいたけ、マイタケに、県産のレンコンを添えて、ドラゴンフルーツのつぼみ、あかばな、サツマイモの若い葉であるアマランサス、ハママーチなどをアクセントに。きのこには黒ニンニクをベースにしたソースを薄く絡めてあり、うま味も香りも際立つ。そこに塩漬けにしたローゼルとカシューナッツをあわせたソースが絶妙な酸味と香ばしさを演出。ルッコラやレタス、塩ゆでされたつるむらさきなどフレッシュな風味も加わり、食べ応えのあるグルマンドサラダに仕上がっている。
「サラダはコース料理のスターターになるので、視覚的にもお客さまの気持ちが高まるように創作しています。ただ、コースの導入なので後に響かない、軽やかさも大切ですね。島野菜は色鮮やかで個性を主張するものも多く揃っているので、見た目には軽やかなサラダでありながら、食べたときには風味や食感で意外性を楽しめます。そんな島野菜からのサプライズもお客さまに提供したいと考えています」。
■星のたね 住所:沖縄県北中城村島袋1335 Casa del Sol 営業日はSNSで確認を。 Instagram:@hoshinotane_okinawa
ビューティサラダを創作するうえで、おふたりともに語っていたのが生産者や流通にかかわる人への感謝の気持ち。「たとえば、こんなサラダを作りたいという相談をすると、その目的にあった食感やサイズを考えて用意してくださったり、オーダーしていない野菜も役に立つだろうと提案して送ったりしていただける。私たちの仕事は農家さんに支えられてこそと日々感謝しています」(松井さん)。
そもそも沖縄の夏は気温が高すぎることもあり、葉野菜を育てるのが難しい。そんな環境ながらも、旬の葉野菜、島野菜が入手できるのは生産者の努力があってこそ。良い素材があるからこそ、料理も美味しく美しくなる。フレッシュな島野菜を駆使したビューティサラダは、沖縄に根差した生産者と料理人の想いをつなぐ一皿になっている。