インハイ全国で3発、県決勝でも先制弾含む2発。日章学園の1年生MF吉崎太珠はプロ入りする先輩たちを「超える選手に」
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [11.2 選手権宮崎県予選決勝 日章学園高 5-0 宮崎一高 いちご宮崎新富サッカー場] 【写真】影山優佳さんが撮影した内田篤人氏が「神々しい」「全員惚れてまう」と絶賛の嵐 注目の1年生ボランチが、県決勝で得点力を発揮した。後半14分、日章学園高の1年生MF吉崎太珠(1年=日章学園中出身)がMF南創太(3年)の右CKに反応。中央へ流れてきたボールをゴールへ押し込んだ。 日章学園は前半から5本のCKやロングスローなどセットプレーの本数を増やしていたが、宮崎一高の好守の前に1点を決めることができていなかった。だが、このシーンでは「南選手からよいボール入ってきたので、あとは自分が合わせて決めるだけ」という吉崎がゴール。その1年生MFは、1点目の5分後にもMF小峠魅藍(3年)の右ロングスローを頭で合わせ、2点目を叩き出した。 吉崎は「やっぱそこにボールが転がってくるってことは、やっぱ3年生が繋いでくれたお陰で自分が点を決めれたり、活躍できたので、3年生には感謝しています」と感謝。同時に、元FWの1年生が特別な得点感覚を持っていることも間違いない。 吉崎は今夏のインターハイでチームトップの3得点。鵬学園高(石川)との初戦では後半アディショナルタイムの劇的弾を含む2度の同点ゴールをマークした。また、鹿島学園高(石川)との2回戦でも先制点。自信をつけている。 そして、この日は大一番でチームの1点目と2点目。だが、サウサンプトン内定FW高岡伶颯主将(3年)や仙台入りを決めている南超えを狙う吉崎は、「まだまだ」と繰り返す。 「(高岡)伶颯君も1年生から出て(県決勝で)ハットリックっていう素晴らしい結果を出してたんですけど、自分もそういう歴史を作るような結果を出したかった。自分がまだ足りていなかったので、全国大会や来年とか、自分の代で怖がられる選手であったり、高岡選手だったり、南選手を超える選手になります」と力を込めた。 高岡や南のようなスピードがある訳ではないが、「球際のところでは、伶颯君に勝ちたい。そこではやっぱちょっとできるから。まだ叶わないんですけど」。その吉崎について、原啓太監督は点の取れるボランチとして育てようとしている。 「点を取る能力っていうのはあるので、ボランチとか中盤のインサイドハーフからPAに入っていくっていうような形でちょっと育てていきたいなっていう風に思っています」。この日、本人は得点以外のプレーを反省していたが、中盤での奪い返しやさばきのパスも。ミドル砲も備えている。 U-16日本代表からも注目されているMFは、2023年U-17ワールドカップで活躍し、U-19日本代表にも選ばれている高岡やU-18日本代表の南を「もっと超えるのが自分だと思ってるんで、あとは代表に行って、自分の凄さを存分に発揮したいなと思っています」。来年に開催されるU17アジアカップやU-17ワールドカップで躍動するためにも、成長し、目の前の公式戦で結果を残す。