成人式の“振り袖”めぐりトラブル 代金集めた業者と連絡つかず 沖縄
日テレNEWS NNN
沖縄県名護市の業者が来月の成人式用に、はかまや振り袖の代金を集めた後に連絡が取れなくなっています。「衣装」はどうなるのか、懸念が広がっています。 ◇ 一生に一度の晴れ舞台「成人式」。思い出に彩りを添える振り袖やはかまをめぐり、発覚した“トラブル”。 再来年に成人式(19) 「二十歳の節目に着るものなので女の子にとっては貴重な体験。せっかく振り袖着られる機会なのに、それがなくなって。普通の服で行くのは嫌です」 再来年に成人式 「(振り袖が)届かないなら一度きりなので難しい。出席控えたい」 明らかにしたのは、沖縄県那覇市の貸衣装会社です。 貸衣装会社 社長 「本来支払われるべきお金が支払われていない。『すべて使ってしまいました』と自白があった感じです。名護店の担当が全部着服した」 貸衣装会社によると、トラブルの発端は名護市の業者です。25日に店を訪れると、店舗の入り口は固く閉ざされ、様子をうかがうことはできませんでした。 業者は貸衣装会社から業務委託を受けていました。この業者は名護市など沖縄本島北部の若者から成人式用の振り袖やはかまなどの注文を受け、代金を回収。貸衣装会社に入金し、衣装を発注するという流れになっていました。 しかし今回… 貸衣装会社 社長 「こちらにお金が納められてなかったので『入金をお願いします』と話をしたところ、最初は延ばされて延ばされて何かと理由をつけて延ばされて、9月23日に連絡が取れなくなりました。名護店の担当と」
業者からの入金がなく、その後、連絡が途絶えたというのです。貸衣装会社が確認したところ、業者が契約していたのは約130人です。 貸衣装会社 社長 「今回のお客さんで一番高いのは30万円くらい。大体みんな、4月、5月、6月、7月で払い終えている感じでした」 業者は、少なくとも730万円を受け取っていたということです。 ◇ “新成人をめぐるトラブル”は過去にも起きていて、2018年には振り袖レンタル会社が成人式直前に営業を中止。多くの人に影響が出たこともありました。 街で出会った、年明けに“成人式”を控える20歳の女性に話を聞きました。すでに振り袖はレンタル済みです。 来月に“成人式” 20歳女性 「心配だなと。当日着られないってなったら怖い」 親からも心配する連絡がきたといいます。 来月に“成人式” 20歳女性 「(振り袖は)憧れ。成人したって感じ。せっかく楽しみで早くから申し込んでいる人もいる中で、無責任じゃないけどやめてほしい」
このトラブルに沖縄県内では“支援”の動きも。名護市のブライダル店では、振り袖約40着を準備。無償レンタルの実施を決めたということです。 マリエールオークパイン 崎山嗣彦支配人 「人生の新たなスタート、出発になるところがトラブルということで、心が痛む内容だなと」 貸衣装会社 社長 「1年に1回じゃなく、一生に1回の大きなイベントですので、本人たちもすごく楽しみにしていると思いますので、こういうことになってしまったことが本当に申し訳なく思っています」 貸衣装会社は“成人式”に影響が出ないよう、衣装の発注など対応を進めています。