「鎌倉殿の13人」“親子”3人が三谷幸喜監督の新作映画で同窓会
Q:そうすると、あまり決め込んで撮影現場に行かない方がいいんですね?
瀬戸:僕はどの現場でも基本的にセリフだけは入れて、あとは現場で考える感じです。例えば脚本の段階では、立ってセリフを言っているのか座っているのか分からないことが多いので。
宮澤:しっかり作り込んでいかないとできない役もあるので一概には言えませんが、三谷さんの現場では百八十度方向転換ということもたまにあります。
瀬戸:(スオミの1番目の夫・魚山大吉を演じた)遠藤(憲一)さんなんか前に言ったことと全然違うことを言われていましたよね(笑)。
宮澤:三谷さんの現場ならあり得るのよね(笑)。台本もト書きが少ないので、現場に行って判明することが多くて(笑)。
彌十郎:でも僕は楽しかった。キャストの皆さんもとてもいい方ばかりで、このメンバーならまたやりたいとずっと言っています。
「鎌倉殿の13人」の“ぷるっぷ”は「意味がわからなかった(笑)」
Q:三谷さんは「鎌倉殿の13人」は脚本家としての参加で、撮影現場にはほぼ行かなかったということでした。監督として入る今作とは脚本も違いましたか? 宮澤:「鎌倉殿の13人」の方が、ト書きはしっかり書かれていました。例えば私が演じた(北条時政の娘)実衣で言うと、旦那である(新納慎也演じる阿野)全成が亡くなるシーンとか。その場にいないからこそ監督業をやられているときよりも、ここぞというときはしっかり書かれていたような気がします。でも基本的には俳優に委ねてくださっているのかなと思います。
瀬戸:僕が演じた北条時房の「ぷるっぷ」(第37回「オンベレブンビンバ」で登場したセリフ)はト書きがなかったです。あの「ぷるっぷ」は意味が全くわからなかった。監督さんも“こんな感じなんですかね?”って俺らに聞くぐらいで(笑)。
Q:そんな三谷監督の信頼感は作品を重ねるごとにプレッシャーになったりも?
瀬戸:プレッシャーもありますが、「楽しもう」という気持ちの方が強いです。
宮澤:作品によって役割が違うので厳密にはプレッシャーという気持ちではないのかなと。特に今回の『スオミの話をしよう』で私が演じた役は実衣とはまったく別ものだったので。