「鎌倉殿の13人」“親子”3人が三谷幸喜監督の新作映画で同窓会
宮澤:そうそう、私たちのソロパートは放り投げられていましたよね(笑)。でも、瀬戸くんは振りを覚えるのが早くて、2~3回の練習でメインのところはできちゃった。
彌十郎:僕ら夫チームは大変でした。5人の動きを揃えないといけないからね。その意味で、稽古の段階からお二人がいてくれてとても助かりました。あまり「鎌倉殿の13人」から撮影期間も空いていませんでしたし、普段から「父上」って呼んでくれるので、それだけでも緊張感がほぐれました。特に映画の現場に慣れていないなか、2人がいてくれてとても気持ちが楽でした。
三谷組は撮影現場で百八十度方向転換も!
Q:映画監督としての三谷幸喜さんというのは、三人から見てどんな特徴がありますか? 瀬戸:今回僕が思ったのは、キャストはもちろんスタッフさんへの愛もすごい方だなと。メインとなった寒川邸のセットが本当に豪華だったんです。奥行きもあるセットで、三谷さんは全部をしっかり使おうとされていて。そこにはセットを作られた方へのリスペクトがすごく感じられました。
宮澤:三谷さんと言えば長回しというのが一つのスタイルだと思いますが、本当にカット数が少ないんです。1日3カットみたいな日もあって「本当にわたし映っているのかな?」って心配になるぐらい(笑)。その意味では舞台っぽくもありますよね。
彌十郎:僕は助かりましたね。カットをたくさん割ったり、もう1回同じことをやって、違う向きから撮って……みたいなのではなく、一連でやれると腑に落ちることも多いですからね。
宮澤:体力的にも負担が少ないですよね。こんなに早く終わる現場があるんだっていうぐらい(笑)。そこも三谷組ならではだと思います。
Q:三谷監督は長回しのシーンが多く舞台的だからこそ、舞台でたびたびご一緒された瀬戸さんや宮澤さんが頼りになるとお話しされていました。
瀬戸:そんなことを言っていただけると嬉しいですね。
宮澤:私たちは、三谷さんが“こうしてみてください”とおっしゃったら、よく分からなくてもとりあえず1回やってみる感じ(笑)。滑ることもありますが、最終的には三谷さんが笑うか笑わないか、です。